2013年10月26日土曜日

ソニー、ミラーレスのフルサイズ一眼(α7R、α7)を発表


長くウワサされ続けてきたミラーレスのフルサイズ一眼を、ソニーが10月16日に2機種発表した。
機種名は「α7R」と「α7」だ。カメラファンであれば、誰しもいつかミラーレスのフルサイズ機が登場
するだろうと思っていただろうから驚きは少ないかもしれない。だが確実に、カメラ史に名を残す
機種になる。

これまでソニーのミラーレス(Eマウント)には、NEXの名前が付いていた。それがこれ等の機種
から一眼レフ機(Aマウント)と同じ「α」を付けるのだと言う。「α」はコニカミノルタ時代からの伝統
の呼称であり、そこにソニーの新機種への意気込みが感じられる。

ただし、ソニーの一眼での位置づけは、「α7R」がAマウントの「α99」 の下、「α7」がAマウント「α77」
(APS-C機)の下の位置づけだと言う。ちょっと面倒で理解に苦しむヒエラルキーだ。

α7Rとα7の違いは何かというと、流行りのローパスフィルター無しと有、CMOSセンサーの画素数
だ。α7Rは、ローパスフィルターレスで有効約3,640万画素。α7がローパスフィルター有で有効約
2,430万画素である。


「α7R正面」
 
「α7R背面」
 


ボディデザインは、α7Rとα7ともにほぼ同じである。写真で見る限り機種名のロゴが違うくらいだ。
NEX系の四角いボディデザインからファインダーのある中央部が盛上った一眼レフに近いデザ
インになっている。

両機の共通するセンサー以外の主なスペックは以下のとおりだ。

〇ISO感度:静止画撮影時 ISO100-25600(拡張ISO50)、AUTO(ISO100-6400)
         動画撮影時 ISO200-25600相当、AUTO(ISO200-6400相当)
〇動画:AVCHD規格 Ver.2.0準拠/MP4
〇ファインダー:1.3cm(0.5型)電子ビューファインダー(XGA OLED)
          約0.71倍(50mmレンズ、無限遠、視度-1mディオプター時)       
〇液晶モニター:3.0型ワイドTFT駆動、921600ドット、チルト機構   
〇WiFi:搭載
〇ボディ寸法:約126.9×94.4×48.2mm
〇ボディ重量:α7R 約465g、α7 約474g バッテリーとメモリー込み

さて、このスペックの中で驚くべきは、小さくて軽量なことである。フルサイズでもミラーレス化によ
ってここまで小型・軽量化できるのは、流石はソニーと言うべきだろう。

キヤノンの一眼レフ5D Mark Ⅲの大きさは、152x116.4x76.4mmで重量は約950g。ニコンD800は、
146x123x81.5mmで約1000gもある。ソニーα7R、α7の2機種はこの半分しかないのだ。

フルサイズ一眼レフの所有者の中には、大きさと重さに悩むユーザーは多い。そこにこの2機種
が発売される意味は大きい。世界のフルサイズ一眼の市場を独占しているキヤノンとニコンの
牙城を切り崩せるかもしれない。また、フルサイズ一眼を大きくて重いと敬遠していた人にも訴求
するだろう。

ただ、個人的には少し疑問に思うとろがある。それは小さ過ぎないかと言うことである。実は私が
所有しているマイクロ4/3のGH3(132.9x93.4x82 mm約550g)より小型で軽量なのだ。GH3よりフル
サイズ機なのに小さいと言うことは、グリップに影響が出ていると思うのである。

実機にはまだ触っていないので、ハッキリしたことは言えないものの、価格COMの掲示板にもグ
リップに対する不満が若干出ている。フルサイズ一眼であれば、大きなレンズを付けることだって
多いはずだ。果たしてそれで、バランスは大丈夫なのかと思うのである。この点については、発売
後、実機に触ってレポートしたい。


「バラ園の人々」
 

「デジカメ生活を見る」


2013年10月19日土曜日

パナソニックが超小型 LUMIX DMC-GM を発表


このブログで2回ほどお知らせしてきたパナソニックの超小型マイクロ4/3機が、10月17日に発表
された。名前を「LUMIX DMC-GM」と言う。通常パナソニックの一眼カメラの名称には、番号が付
くのでGM1なのかと思っていたが、HPには番号がなくGMだけの表記になっている。

この番号なしには何か意味があるのかもしれない。ひょっとして一代限りかと思ったが、あらか
じめそれは無いだろうと思う。ナンバー付けの仕方をこのGMから変えるのかもしれないが、詳細
は不明。

 

さて、このGMは発表会を行っているので、パナソニックがかなり力を入れていることが理解でき
る。また、ボディ色が4色も用意されており、力が入っていることを伺わせる。

主なスペックを箇条書きにまとめると次のとおりだ。

〇撮像素子:有効1,600万画素の4/3型Live MOSセンサー
〇液晶モニター:約104万ドット、静電容量式タッチパネル
〇内蔵ストロボ:ポップアップ式
〇対応バッテリー:「DMW-BLH7」
〇ボディサイズ:98.5×54.9×30.4mm
〇最高シャッター速度:1/16,000秒
〇シャッター機構:電子制御式単幕フォーカルプレーンシャッター / 電子式シャッター
〇無線LAN機能:搭載
〇ボディ重量:約204g(バッテリー、メモリーカード含む)
〇キットレンズ装着時重量:約274g(12-32mmレンズ装着での撮影時)
〇ボディカラー:オレンジ、ブラック、ホワイト、シルバーの4色。
〇販売形態:レンズキット(GM+G VARIO 12-32mm F3.5-5.6 )

この中で、やはり驚くべきは、ボディサイズだ。事前に流れていたウワサでは、ソニーRX100
(101.6x58.1x38.3 mm)やLUMIX LF1(102.5x62.1x27.9 mm)とほぼ同じ大きさだと言われていた。
ところが、GMは98.5×54.9×30.4mmなので、それ以上に小さいのだ。すでに家電量販店やカメラ店
にGMのモックアップがあったので見ているが、本当に小さい。

レンズ交換式カメラとして、撮影素子1/2.3型を搭載するペンタックスのQ7(102x58x33.5 mm)
がこれまで一番小さい一眼だったが、4/3型素子を積みながら、これを抜いているので、GMの
小型化技術は実に素晴らしい。

また、付属するレンズ(G VARIO 12-32mm F3.5-5.6)も非常に小さい(φ55.5×24㎜)。ズームレン
ズでありながら、単焦点の20mm F1.7Ⅱ(φ63×25.5mm)より小さいのだ。ただ、GMの小さいボディ
にG VARIO 12-32mm F3.5-5.6を付けると、ボディが小さいので大きく見えてしまう。サイズ感覚が
狂ってしまうのである。

気になる撮影素子は、先に発売され好調に売れているらしいGX7と同じものだという。この素子で
あれば文句のつけようがない。他の機能もGX7と同様のものが盛り込まれているようだ。

個人的に残念なのは、ファインダーがなく外付けファインダーのLVF2も装着できないことである。
小型化を狙ったカメラなので、そこは諦めるしかない。LVF2を所有しているので、装着できるなら、
即決で予約する所だが、少し様子を見ようと思う。

ただ所有カメラとレンズが増え、使わない、使えない状況があるので、幾つかを下取りに出して
GMを手に入れるつもりだ。価格の動向を見ながら、GETしようと思っている。発売日は11月21日
である。


「ダリア」


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2013年10月13日日曜日

オリンパスOM-D E-M1に触った


先日、発売されたばかりのオリンパスのフラッグシップ機OM-D E-M1に、家電量販店で触った。
E-M1は、マイクロ4/3でありながら一眼レフの4/3Eシステムを吸収して統合する機種として、オリ
ンパスでは位置付けている。

つまり、オリンパスでは、4/3一眼レフのEマウントをE-M1によってマイクロ4/3マウントに統合する
ことにしたのだ。一眼レフを造ることを止め、ミラーレス一眼に統合することにしたのである。



「OM-D E-M1」

この統合による課題は、Eマウントの一眼レフユーザーが所持しているレンズのAF性能をマイク
ロ4/3でも問題なく作動させることであった。そこで、E-M1にはマイクロ4/3のコントラスAFに加え、
像面位相差AFを組み込んで来たのである。このAFシステムをオリンパスでは、「DUAL FAST
 AF」と呼んでいる。

像面位相差AFは、パナソニックを含めたマイクロ4/3陣営で初めて搭載される。これまでもEマウ
ントのレンズは、アダプターを介してマイクロ4/3でもAFを作動させることができた。ただ、コントラ
ストAF専用に造られたマイクロ4/3のレンズと異なりスピードと精度で劣っていたのだ。

さて、前置きが長くなったが、このようにE-M1はオリンパスにとって、重要な役割を背負ったカメ
ラなのである。その意味で大いに好奇心満々で触って来た。

見て触って、始めの感想は、「あれ!小さい」だった。何しろWEBやカメラ雑誌でかなりCMを打っ
ていて、写真で見るとフラッグシップ機らしく、大きくて迫力のある形に見えていたからである。

デザインは、写真で見るのと同じなのだが、想像していたより小さいのでちょっと拍子抜けした
のだ。また、グリップも思っていたより小さい。普通よりやや大きめの私の手では、小指を絡め
ることができない。また深さも少し足りなくて、不満が残った。

グリップは、縦位置撮り用のバッテリーグリップを付けるとよくなるかと思って付けて握ってみた
が、小指の余りはなくなるものの、深み不足は解消されない。やはり写真で見るように少し細身
なことが影響しており、手の大きい人は不満に思うかもしれない。

デザインは、E-M5で衝撃を受けたクラシック調の流れを踏襲している。しかし、E-M5のような衝
撃は受けなかった。言葉は悪いが、二番煎じなのである。そう思うと表面仕上げもE-M5やE-P5
の方がよく見えてしまった。

素晴らしいのはダイアル類の操作感である。回す時の重さ、トルク感が実にいいのだ。一級品で
ある。これはキヤノンやパナソニックの各機種よりも優れていると思う。

また、売りの新しいAFもかなり早い。同じマイクロ4/3のパナソニックより早いと思った。シャッター
ボタンを押すと瞬時に合う感じだ。店内の限られた場所での作動なのだが、使えるAFシステム
になっていると思う。

OM-D E-M1の主な特徴をオリンパスのHPから上げると以下のとおりになる。

〇防塵防滴のボディ
〇ボディー内5軸手ぶれ補正
〇超大画面・超高精細EVF
〇高速・高精度「DUAL FAST AF」
〇小型軽量

この中で、私的に少し残念なのは、小型軽量に過ぎることである。オリンパスの開発陣は、小型
軽量を追求しすぎたのではないかと思う。これが先に述べたカメラにとって大事なグリップが小さ
くなっていることから不満が出ることになるのではないかと思うのである。

マイクロ4/3は、撮影素子が小さいミラーレスである故に、小さくなければならないという掟を、勝
手に造り過ぎていると思うのだ。バリエーションとし小さいカメラがあっていいのだが、全てのカメ
ラを小さくする必要はない。

E-M1は、オリンパスのフラッグシップ機である。あらゆるシーンで使うことを前提にしたカメラな
のだ。だとすれば、少々大きくても握りやすいグリップの方が良いと思う。

さて、E-M1は発売されたばかりだが、かなり人気が出ている。マイクロ4/3の愛用者としては、成
功を収め、マイクロ4/3マウントを盛り上げて欲しいと思うところである。


「車窓より(モノクロ)」

 
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2013年10月10日木曜日

パナソニックが超小型マイクロ4/3機を準備中 その2


前回、超小型マイクロ4/3機「GM1」が10月10日に発表か?と書いたが、最近の情報では、もう
少し遅くなりそうだ。一説には10月17日のウワサがあるもののはっきりしない。

ただ、スペックについてについて「43rumors」にある程度信頼できそうな記載があったので紹
介しておきたい。

〇センサー:GX7と同じもの
〇画像処理エンジン:GX7と同じもの
〇背面液晶:タッチパネル式
〇品質とクオリティ:GX7と同等
〇ボディサイズ:LUMIX LF1やソニーRX100に近い大きさ

そして、同時に発表されると言われているズームレンズの12-32mmは非常に小さく単焦点レンズ
の14mm F2.5に近い大きさだと言う。


「所有しているLF1(革張りもの)」


まだ確定した情報ではないが、興味深い内容である。この大きさであれば、ファインダーが内蔵
されていることはまずないだろう。

気になるのは、外付けファインダーが用意されるかどうかである。個人的にはファインダーがない
カメラは使いたくないものの、所有しているLVF2が付けられたりすると気持ちが動く^^;

一番驚くのはズームレンズだ。12-32mmでズームでき、これが14mm F2.5のパンケーキレンズと
同じなら、驚愕の小ささになる。GM1+12-32mmでズームでポケットに入れて持ち歩ける。もしそ
うであれば、世界初のポケット一眼の誕生なのだ。

すべての情報は確定ではないけれども、個人的にかなり気になりだしてきた。GH3を買い、LF1、
GX7と買ってきたので、GM1は買う候補ではない。しかし、内容によっては心が動きそうだ。当然
所有しているカメラとレンズを整理することが前提になる。さて、いつ発表されるのだろう。


「ベンチ(モノクロ)」


「デジカメ生活を見る」

2013年10月5日土曜日

パナソニックが超小型マイクロ4/3機を準備中


先週あたりから、デジカメ情報サイトにパナソニックが超小型マイクロ4/3機を発表すると
のウワサが流れている。発表日は10月10日だという。

8月初めにGX7が発表された頃から、実は小型のGX1後継機も用意されているとのウワサが
あったのだ。それが現実のものになろうとしていのである。

GX1後継機のGX7は、ファインダーを内蔵してきたため、ボディサイズが大きくなった。この
ため小さいカメラが好きなユーザーから落胆の声があったのは事実だろう。パナソニックも
こうした要望があることは把握しており、GX7と同時に小型カメラを開発していたのだと思わ
れる。

この小型カメラは、すでに機種名が挙がっている。「DMC GM1」と言うようだ。一部には下記
のようなフェイク画像が流失している。



「GM1のフェイク画像」
 


この画像どおりなら失望を隠せないが、高級機を予想させる下記のような情報も流れている。

〇本体ボディ:マグネシウム合金
〇本体仕上げ:レザー
〇本体の色:ブラック、シルバー/ブラック、シルバー/ブラウンの3種類
〇大きさはソニーのRX100に近い
〇新しいシャッターシステム(機械式と電子式の一体型?)

またこれ等の情報と共に、12-32mmコンパクトなズームレンズ(GM1とセット販売の可能性高い)
とライカブランドの高級レンズ•Nocticron 42.5mm F1.2も発表されるという。

あまりに小さいカメラは、海外では不人気だと言う。さてこの「DMC GM1」はどうなるだろうか。
質感、画質が特に優れていれば、海外での評価も得られる可能性はゼロではない。メーカーも
そこは理解していて、あえて出す小型カメラである。その意味で、GMⅠのスペック、内容に期待
したい。


「コスモス」
 


「デジカメ生活を見る」