2014年7月14日月曜日

LUMIX DMC GH4 レビュー(連写を試す)


4K動画から静止画の切り出しについては、2回レビューしたので、一旦終了して、今回は
連写について書きたい。(4K動画から静止画の切り出しは、作例撮りが進んだ段階で再
度レビュー予定)

GH4の連写は、驚くほど進化している。それはいわゆる空間認識AFの搭載によるところが
大きいと思う。連写のスペックを書くと以下のとおりだ。

◆メカシャッター時
高速(H): 約12コマ/秒(AFS時) / 約7コマ/秒(AFC時)
中速(M): 約7コマ/秒(ライブビュー時)
低速(L): 約2コマ/秒(ライブビュー時)

◆電子シャッター時
超高速(SH): 約40コマ/秒(400万画素)
高速(H): 約12コマ/秒
中速(M): 約7コマ/秒(ライブビュー時)
低速(L): 約2コマ/秒(ライブビュー時)

このスペックで注目なのが、中速(M)約7コマ/秒である。ミラーレスの連写は、連写中にAF
ポイントが消えてしまうので、一眼レフ派から敬遠されてきた。

ところがこの中速(M)約7コマ/秒ならライブビュー時と表記があるようにAFポイントが消え
ずに連写できるのである。GH3やGX7にもこの連写は搭載されているが、いずれも4コマ/秒
なので、かなりの進化したと言える。ちなみにフルサイズ一眼レフの5DmⅢは6コマ/秒である。
これは、一眼レフの中級機以上の能力と言えるだろう。

では、実践ではどうか?使えるのか?また、表記には約7コマ/秒としかなくフォーカスモード
の設定が書いていないが、AFFやAFCで使えるのか?気になるところであり、試してみた。

『トンビ(AFCで撮影)』
G VARIO 100-300mm/F4.0-5.6
 
『シラサギ(AFCで撮影)』
G VARIO 100-300mm/F4.0-5.6

結論から言うと、AFFやAFCでも使えるものの、速度はレンズに左右されると言うことがわ
かった。現在、望遠系のレンズは3本所有しておりその結果は下記のとおりである。

〇G VARIO 100-300mm/F4.0-5.6(H-FS100300)
このレンズは、35mm換算で600mmになるので、野鳥撮り等に使っているが、残念ながらAFF
やAFCでは7コマ/秒の速度は出ない。被写体、状況に左右されるが感覚としては、平均すると
約4枚/秒くらいだろう。

〇G X VARIO PZ 45-175mm/F4.0-5.6(H-PS45175)
このレンズもAFFやAFCでは7コマ/秒の速度は出ない。H-FS100300より少し早いものの平均
すると約5枚/秒くらいではないだろうか。

〇G X VARIO 35-100mm/F2.8(H-HS35100)
このレンズは、設計も新しく流石に優秀である。AFFやAFCでも7コマ/秒の速度が出ている
と思う。被写体や状況にも左右されるが、AFSでの連写とほとんど変わらない。

概要をまとめるとこんな結果になる。もちろん、H-FS100300やH-PS45175でもAFSなら、高速
(H)で、約12コマ/秒、中速(M): 約7コマ/秒は出る。あくまでAFFやAFCでの結果である。

一見すると残念な結果に思えるかもしれないが、中級以上の一眼レフでもAFCで連写すると
かなり速度が落ちる。それだけAFCの連写は難しいのである。

GH4の連写は、空間認識AF等によって中級一眼レフを超えるレベルになったと言える。ぜひ、
設計の古いH-FS100300やH-PS45175はリニューアルして欲しい。

ついでに、ここでパナソニックへ注文しておきたい。それは、フォーカスモードAFS、AFF,AFC
そして追尾AFや顔認識AFなどのAFモードとの使いこなし方である。GH4のHPには進化ぶり
をいろいろ宣伝しているものの、フォーカスモードとAFモードとの使いこなしの説明が無いの
である。

これは、静止画だけではなく動画撮影でもいえる。動画には常時AF追随と言う設定までもあ
って、よりややこしくなっている。基本的な使いこなし方の説明、解説をしてほしい。

もちろんユーザーがいろいろ試して、コツをつかむ必要はあるだろう。しかし、基本的な使い方
が示されているべきだろうと思うのである。

『ムクドリの群れ(G X VARIO 35-100mm/F2.8のAFCで撮影)』


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