2016年11月27日日曜日

オリンパス「OM-D E-M1 Mark Ⅱ」を年内に発売


オリンパスは11月2日、9月のフォトキナで開発発表していた「OM-D E-M1 Mark Ⅱ」を、年内に発売すると発表した。言うまでもなくE-M1 Mark Ⅱは、2013年10月に発売されたOM-D E-M1の後継機種であり、オリンパスのフラッグシップ機にあたる。

『OM-D E-M1 Mark Ⅱ正面』

『OM-D E-M1 Mark Ⅱ背面』




この発表を受けて、価格COMにもページが設けられボディ単体は、早くも売れ筋ランクがデジタル一眼で23位、ミラーレスで9位になっている。価格は、ボディだけで20万円を越えているのに、まずまずの人気ぶりだ。

それでは、発表されたスペックを挙げてみたい。

〇画素数:2037万画素(有効画素)
〇センサー:4/3型LiveMOS / ローパスフィルターレス
〇撮影感度:通常:ISO64~6400 拡張:ISO25600
〇手ブレ補正:ボディー内手ぶれ補正(撮像センサーシフト式5軸手ぶれ補正)/ 5軸シンクロ手ぶれ補正
〇シャッタースピード:電子制御フォーカルプレーンシャッター1/8000~60秒
                      電子先幕シャッター1/320~60秒
                      電子シャッター1/32000~60秒
〇ファインダー:アイレベル式液晶ビューファインダー、約236万ドット
〇ファインダー視野率:約100% / 約1.30倍~約1.48倍
〇連写:「H」約15コマ/秒(10~15コマ/秒に設定可、「L」:約10コマ/秒(1~10コマ/秒に設定可)
 ※プロキャプチャー連写L:約18コマ/秒(10、15、18コマ/秒に設定可)
〇ハイゾレショット:50M画素相当、25M画素相当(撮像センサーをずらしながら8回撮影して自動合成)
〇液晶モニター:3:2 / 3.0型 / 約104万ドット、2軸可動式モニター / 静電容量方式タッチパネル / 約100%
〇動画:MOV(MPEG-4AVC/H.264 )、AVI(Motion JPEG)
 ※4K:4096 x 2160(C4K)/ 24p / IPB(約237Mbps)、3840 x 2160(4K)/ 30p、25p、24p / IPB(約102Mbps)
〇ボディ寸法:134.1mm(W)×90.9mm(H)×68.9mm(D)
〇ボディ構造:防塵防滴 / マグネシウムダイキャスト使用
〇総重量:498g(本体のみ)

書き出したスペックは、要点だけである。連写や動画などについては、細かい規定があるので、気になる方は、メーカーのHPで確認して欲しい。

ボディデザインを見ると、E-M1のクラシックでソリッドなデザインは、少し緩くなっている。特に正面から見ると、左側の肩が丸くなった印象である。また、横幅と高さが大きくなって、小さかったE-M1のグリップが改善されているようだ。それでも、手の大きな外国人がグリップしている写真を見ると、若干窮屈に見える。発売されたら、じっくり手にとって確認してみたい。

『斜め正面』




OM-D E-M1 Mark ⅡのHPを見ると、連写性能を強くアッピールしている。電子シャッターを使った場合、AF追随で約18コマ/秒だと言う。もちろんRAW記録も可能。これは、キヤノンやニコンのフラッグシップの一眼レフ機(最速で14コマ/秒)を超えるスピードだ。

単純に連写枚数が多いことで、優位性を語るわけにはいかないものの、連写に弱いと言われていたミラーレスが連写を武器にしてきたと言えるだろう。

一眼カメラの将来を考えると、一眼レフ機は、機械式シャッターを使うので、高速連写には、自ずと限界があると思う。高速読み出しができるセンサーと高いフレームレートのEVFが開発されるなら、これからは、ミラーレス機が連写のイニシアティアブを握るとも言えそうだ。

E-M1のセンサーは、分解した結果、Pnasonic製だった。Mark Ⅱのセンサーは、ソニー製だと言われているが、設計はオリンパスの医療用センサーの開発チームだという噂である。さて、実際の写りはどうなのだろうか?海外サンプルは、信用できないので、発売後の画像を見てみたい。

私的に気になるのは、LUMIX GH5の開発に、このE-M1 Mark Ⅱのスペックがどう影響を与えているかである。当然、得意な4Kや6Kフォトはあるとしても、連写速度、ハイゾレショットなどに対抗できるようになっているのかどうかである。LUMIXもボディ内手ブレ補正を採用したので、高画素のハイゾレショットも理論的には可能なはずである。ぜひ、GH5では実装して欲しいものだ。


『秋の雑木林』by:GX8





「デジカメ生活を見る」


2016年11月6日日曜日

LUMIX DMC G8に触った


LUMIX DMC G7の後継機であるDMC GX8は、10月21日に発売されている。価格COMの掲示板を見ると、早々と購入した方のレビューが載っており、なかなか好評である。私も量販店で手に取ってみたので、スペック等を挙げて、簡単な感想を書いてみたい。

『DMC G8 正面』

『DMC G8 背面』




LUMIXのG8は、前機種G7のデザインを引き継ぎながら、ボディの一部にマグネシューム合金を使うと共に、防塵防滴になった。内容も、Pnasonicが今現在持っている技術を、すべてつぎ込んだものになっている。

また、縦位置グリップも用意されており、ヘビーユーザーへの対応もぬかりない。これまでGシリーズは、入門機的なイメージであったが、中級機あるいはその上の機種を思わせるものになっている。実際、量販店で触った感触もよかった。では、スペックを取り上げて見よう。

〇画素数:1600万画素(有効画素)
〇センサー:4/3型LiveMOS / ローパスフィルターレス
〇撮影感度:通常:ISO200~25600 拡張:ISO100
〇手ブレ補正:センサーシフト方式(ボディ内補正とレンズの補正を連動。呼称:「Dual I.S.2」)
〇シャッタースピード:1/16000~60秒(機械式:1/4000)B(バルブ)最大約120秒
〇ファインダー:アスペクト比 4:3 / 約236万ドット 有機EL(OLED)
〇ファインダー視野率:約100% / 約1.48倍(35mm判換算:約0.74倍
〇シャッター:フォーカルプレーンシャッター(電子シャッターあり)
〇連写:約9コマ/秒(AFS時) / 約6コマ/秒(AFC時) ライブビューでは約6コマ/秒
〇4Kフォト:4K連写、4K連写(S/S)、4Kプリ連写: 30コマ/秒  4Kフォト一括保存機能あり
〇液晶モニター:3:2 / 3.0型 / 約104万ドット、フリーアングルモニター / 静電容量方式タッチパネル / 約100%
〇動画:AVCHD / AVCHD Progressive/MP4 / 4Kライブクロップ / スナップムービー / インターバル撮影 / コマ撮りアニメ
〇ボディ寸法:約128.4×89.0×74.3mm
〇ボディ構造:マグネシウム合金使用 / 防塵防滴
〇総重量:453g(本体のみ)

スペックには書かなかったが、Panasonicでは低衝撃、静音化された機械式シャッターを開発している。GX7MK2から採用されていて、シャッターによるブレの低減に効果を上げている。

内容を知らない人は、シャッター音が悪いと思うかも知れないが、これはブレ低減のシャッターによるためだ。実際触った印象は、極めて衝撃も少なく、いいものだった。名称は、電磁駆動方式メカニカルシャッターと言うもので、G7に比べ1/10の衝撃だという。また、電子先幕駆動も選択できるようだ。

手ブレ補正は、GX7MK2と同じく「Dual I.S.2」を搭載。ボディ内補正とレンズ補正が連動して、中望遠~望遠域まで5段分の補正効果があり、動画から静止画まで有効な手ブレ補正だという。愛用しているGX8の「Dual I.S」から大幅に進化しており、ちょっと羨ましい。

センサーは、画素数が同じなので、前機種やGX7MK2と同じものだろう。ただし、GX7MK2と同じくローパスフィルターレスだ。フィルターレスは、全メーカーが取組んでいるので、今後発売される機種もレス化されると思われる。

『DMC G8 斜め正面』




この他、4Kフォト機能を使ったフォーカスセレクトやフォーカス合成、設定値の異なる画像を同時に記録するブラケット機能が充実している。ブラケットには、露出ブラケット、フォーカスブラケット、絞りブラケット、ホワイトバランスブラケットがあってなかなか面白そうだ。

量販店で手に取った時間は、短時間なので詳細な所は確かめていない。それでも、前機種のG7から大幅に進化していることを確認できた。個人的には、開発発表されたDMC GH5の発売を待っているので、G8を買う予定ではないが、多くの人に勧めたい機種である。

Panasonicは、ミラーレス一眼の先陣を切り、そして、4K、4Kフォトでも先頭を走っていると思う。特に4K関連では、まだ他社は、発熱の問題を克服しきれないでいるように見える。今後とも、技術開発や新製品の発表を大いに期待して、注視していきたい。


『奥多摩湖と山並』 by:GX8




「デジカメ生活を見る」