2013年4月28日日曜日

EOS Kiss X7 に触った


小さな一眼レフで名をはせているEOS Kiss X7 が、4月24日に発売されたので店頭
で触ってみた。すでにX7については、このブログで3月24日に紹介しているので、触
ってみた印象を書く。

まず、第一印象はウワサどおり小さいだった。気になるグリップは、まあ、まあと言う
べきか?予想どおりだ。

ボディ寸法が116.8×90.7×69.4mm(幅x高さx奥行き)で、しっかりグリップできる一眼
レフなどあり得ないと思ったが、そのとおりだったので、ちょっと疑問に思った。

人差し指は、シャッターボタンへ。中指と薬指をグリップに絡め斜めに流す。小指は
ボディの下へ。これで何とかグリップできる。

これが多分ベターな握りなのだが、軽量レンズを付けるなら問題ないと思うものの、
大きいレンズではちょっと苦しい。

たぶんX7は、一眼カメラの入門用として、女性の利用として、サブカメラとして使う
ことなどを想定しているのだろうから、あまり大きなレンズを付けることは考えてい
ないのかもしれない。ただ、そうだとすると、レンズ交換することが命である一眼カ
メラの楽しみを始めから捨てているようにも思える。

まあ、グリップに拘らなければ、一眼レフとしてこの大きさを実現したことは素晴ら
しい。光学ファインダーに拘り、この在りようを評価できるなら、使う価値はある。

個人的には、X7を使うならたぶんちょっと大きいがX7iの方を選ぶと思う。X7iの方
が所有欲が満たされる気がするのだ。


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「EOS Kiss X7」
 
 
「タンポポの穂」

2013年4月27日土曜日

リコー 新GRを発表


ペンタックスリコーが4月17日、いよいよコンパクトカメラGRに、新しくAPS-Cセンサー
を載せ、5月下旬から発売すると発表した。

GRと言えば、リコー伝統のカメラであり、現在は2011年10月にリコーが発売した「GR
DIGITAL IV」がある。いよいよ小さなセンサーを捨て、APS-Cセンサーで勝負に出た
と言えようか。

背景には、コンパクトカメラ市場がスマートフォン(付属カメラ)の影響で小さくなってい
ることが挙げられる。スマートフォン(付属カメラ)と差別化をするために大型センサー
を採用したのである。

リコーのGRと言えば、フイルム時代からレンズ性能の高さで、多くのファンを獲得し
てきた。この新しいGRは、リコーがペンタックスを子会社化して、ペンタックスリコー
として、初めて発売されるGRになる。よって、ペンタックスの技術も反映されており、
その成否は様々な形で今後のペンタックスリコーに影響しそうだ。

発表されたボディのフォルムは、これまでのGRとほぼ同じ。GR伝統の独特のデザイン、
黒いボディなどはそのまま踏襲されている。ボディーの大きさもGR DIGITAL IVより
若干大きいが、フイルム時代の一号機であるGR1と同じ大きさに収めたと言う。

カメラ店から貰って来たカタログには、カッコいい言葉でGRを紹介していた。「画質も
レスポンスも、撮り手の意図に反応するための手段だ。カメラは脇役でいい…」

果たして新しいGRは成功するだろうか?
個人的には、所有しているDMC GX1+G 14mm/F2.5と大きな差が無いと思うので、気に
なるものの、静観したい^^;

ただ、GRシリーズを持っているなら、きっとAPS-CセンサーになったGRを使ってみたい
と思うだろう。根強いファンがいるだけに、ヒットしそうだ。


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「リコー 新GR」

「車窓 1」

「車窓 2」

「車窓 3」

2013年4月18日木曜日

ニコン「COOLPIX A」に触った


ニコンCOOLPIX Aは、APS-Cセンサーを載せたコンデジで3月21日に発売された。
大型センサーのコンデジは、すでにシグマやフジフイルム、キヤノン、ソニーが発売
している。それぞれがいずれも一定の評価を得て市場を形成している。

果たしてこのジャンルで、COOLPIX Aは勝ち組になれるのか?そんな気持ちを持ち
つつ、吉祥寺のヨドバシカメラへ行ってみた。

見た目、触った第一印象は、イマイチ、ちょっと期待外れだと思った。あまりにも小型
センサーを載せた通常のコンデジと変わらなさ過ぎるのだ。開発者は、通常のコンデ
ジからのステップアップ、一眼利用者のサブ機との狙いだろうが、ちょっとツボを外し
ていると思う。

ユーザーは、自分が買うカメラがAPS-Cの大型センサーを載せているのなら、やはり
それに相応しいデザイン、質感が欲しいはずだ。それが少し足りない。これでは満足
しないだろうと思う。いわゆる所有欲が満たされないと思うのである。

WEBの掲示板では、COOLPIX AのAFが遅いとかなり批判されている。それも気にな
って試してみた。確かに掲示板で指摘されているように、AFを合わせる時、レンズの出
入りが大きい気がする。オリンパスのマイクロ一眼が始めて登場した時のAFの挙動に
似ている。それよりもちょっと遅いかもしれない。

デザインや質感が気に入っていれば、AFの遅さも気にならないだろうが、個人的には
欲しいとは思わなかった。

昨日17日には、リコーがいよいよAPS-Cセンサーを載せたGR(コンデジ)を5月下旬か
ら発売すると発表した。GRは、フイルム時代からレンズ性能で名を馳せて来たリコー
伝統の名機である。多くのファンを抱えている。大型コンデジ市場はこれで戦国時代に
突入である。

益々、ニコンCOOLPIX Aは厳しい状況になるだろう。早いうちにバージョンアップで遅
いコントラストAFを改良する必要がある。少なくともそれが無いと勝ち組にはなれない
だろう。


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「ニコン COOLPIX A」
 



「ツツジ」

「ツツジ」

2013年4月14日日曜日

LUMIX GH3レビュー その4(最終)


では、不満点や要改良点はないのかとなると、幾つか上げることができる。
まず、すでに指摘されているファインダー(LVF)の出来栄えである。応答性の
良い有機ELを採用しているのだが、正視しないと表示文字が滲んで見えるの
だ。このことは、カメラ雑誌にパナソニックの担当者も認識していると書いてい
たので改善点のNO1だろう。

もう一つファインダー(LVF)で気になるのは、色の再現性だ。特に赤色の再現
性が悪い。現在のところ、LVF調整機能でコントラスト・彩度を2~3段、赤味も
1段上げることで何とか凌いでいる。ただし、本当の赤色は出ていないように思
う。調整機能が付いている点は評価できるが、調整の難しいファインダー(LVF)
である。

さらにもう一つ。それは視度調整のダイアルが回しづらいことだ。あまりに回し
ずらいので、壊れているのではないかと思ったほどだ。とにかくこのファインダー
(LVF)は、総合的に出来栄えがイマイチ。ギリギリの60点か。カメラの中でファ
インダー(LVF)は重要な位置を占める。もし、パナソニックが、ファインダーの
部品交換や調整をやるなら大歓迎だ。安ければ有料でもいい。

WEB掲示板で話題になった、SDカードの扉が簡単に開きやすいことも再度書
いておこう。このことで、防滴性能のボディが疑われている。内部にテープを張
って対応しているものの、何か改善方法は無いものかと思う。

少し疑問なのが、ボディ上部にある露出補正ボタンだ。露出補正は、ダイアル
で操作できるので、その必要性を感じない。実際に上部の露出補正ボタンは
一度も使ったことがない。後のダイアルでダイレクトに操作している。ただ、ニ
コンの一眼レフにもこのボタンがあるので、良い使い方があるのかも知れない。

最後にもう一点。バッテリーグリップを付けた状態では、背面液晶の取り出しが
難しくなることを挙げておこう。グリップ無しなら、液晶の下部を持って引き出せ
るようになっているが、グリップが付くと、爪を引っかけないと取り出しずらい。
プッシュすることで、液晶が飛び出すような機構に出来ないものかと思う。次期
機種では考えて欲しい。

GH3は、日本では昨年12月に発売された。ところが、いざ発売になってもボディ
が店頭にないという事態が起こった。聞くところでは、ファインダーの調整に手
間取り、製造が追いつかない事態になっていたと言う。今現在は、概ね供給さ
れているようだが、価格COMを見る限り、あまり売れ行きは良いとは思えない。
発売時の混乱が尾を引いているように思える。

このことで締めくくりに勝手な憶測を書く。以上のことやGH3が伝統のマルチア
スペクトを放棄していることなどを、総合的に考えると、一度開発の方向を決め
ておきながら、途中で急きょ大変更したのではないかと思うのだ。開発途中でセ
ンサーの変更、ファインダーの変更等したのではないかと思う。それが、発売時
の混乱にまでなったように見える。

いずれにせよ、現在発売されているLUMIX DMC GH3は、私にとって素晴らし
いカメラだ。LUMI DMC FZ30からデジカメを始め、その時から将来欲しいカメ
ラの姿を描いてきた。その姿にほぼ合致している。

使い始めて3ヶ月ちょっと。まだまだ、把握していない部分もある。どんどん使っ
てGH3の能力を引き出し、使い倒そうと思っているところである。


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「チューリップ」

「チューリップ」




2013年4月13日土曜日

LUMIX GH3レビュー その3


操作性で次に取り上げたいのが、カスタマイズ性能である。自分の操作、好
みに合わせて設定できるファンクションボタンが7か所もある。また、モードダ
イアルには、カメラの設定を5つまで登録できる。

カスタマイズできる機能がこれだけあれば、困ることはない。カメラに毎日触り
、操作に拘りのあるプロの使用に応えられるようになっているのである。アマチ
アでも操作に慣れれば、カスタマイズすることでより操作性を向上させることが
できる。その恩恵は計り知れないと思う。

GH3は、これまでのGシリーズのカメラの中で、一番大きくて重くなった。このこ
とに対して批判する人もいる。掲示板では、買わない宣言をする人もいたから笑
える。落合氏もこの大きさにやや苦言を呈しているが、私は、この大きさを評価
している。逆に過去のGやGHシリーズは小さ過ぎて、全く買う気になれなかった
のである。ちょっと大きいレンズを付けると、グリップした時、指がレンズとの間
に挟まるようになり窮屈だったのだ。

GH3になってやっと適正な大きさになった。ボディもマグネシューム合金を使って
いるので、感触がいい。グリップもしっかり握れる。ほぼ同じ大きさのキヤノン歴
代のkissより、グリップは圧倒的に良い。欧米では、小さいより、しっかりグリップ
できることや操作できることの方が評価されると言う。その意味でGH3はやっと
国際的に通用するカメラになったのだ。

このようにGH3は、なかなか素晴らしい性能や操作性等を持っている。パナソニ
ックのフラッグシップ機に相応しい出来栄である。

「その4へ続く」


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「ニリンソウ」

「タンポポ」


2013年4月7日日曜日

LUMIX GH3レビュー その2


次に、ダイナミックレンジ。これもまたEos 40Dや7Dを使ってきた経験から言え
ることは、これ等のAPS-C機を超えていると言える。各種カメラやレンズのテス
トで有名なDxOMarkのスコアでも、GH3のダイナミックレンジはEos7Dに勝ってい
るのだ。数値は、GH3が12.4、7Dが11.7になっている。

ただし、DxOMarkのスコアは鵜呑みにできない。それは、5DmⅢのダイナミックレ
ンジの数値が7Dと同じ11.7になっているからだ。これは、いくらなんでも間違っ
ていると断言できる。使っている経験から5DmⅢのダイナミックレンジが7Dと同じ
はずがない。GH3のセンサーがいくら優秀でも、5DmⅢに勝っているはずがない。
GH3のセンサー面積は、5DmⅢの約1/4なのだ。

私は、RAW撮りが基本なので、白飛びの補正をよくやる。この時、圧倒的に5DmⅢ
は白飛びが少ないのである。また、色飽和も圧倒的に少ない。これだけを見ても、
DxOMarkのスコアの怪しさがわかる。

画質は、スコアではなく、自分の目で見て感じて見極める必要がある。その観点
から見て、GH3のダイナミックレンジは、APS-Cカメラに並ぶかあるいは超えてい
ると言えるのである。

次にカメラの機能、操作性について。巷間、パナソニックのカメラの操作性は、
概ね好評だ。これは間違いなく操作しやすいと思う。GH3になって、露出補正が
独立したダイアルでできるようになっており、さらに操作しやすくなった。

操作性で最も優れた点は、新しく導入されたタッチAFだ。パナソニックの一眼は、
AFポイントを画面上どの位置にも動かすことができるが、このAFポイントを自在
にファインダーを覗きながら、指で動かせるのだ。超の付く便利さであり、これ
を使うと他のカメラが不便でしょうがない。実に優れた機能である。

「その3へ続く」


「デジカメ生活を見る」


「ハナモモ」

「ヤマサクラ」

2013年4月6日土曜日

LUMIX GH3レビュー その1


LUMIX GH3を使い始めて3カ月が過ぎた。日々なかなか奥の深い良いカメラ
だと愛着を深めている。ほぼ同時に買ったEos 5DmⅢより使用頻度が高く、撮
影枚数も多い。

いわば、サブ機のはずだったが、GX1を所有していたことから、いつの間にか
レンズも増え、メイン機になってしまった^^;

折角のEos 5DmⅢをもっと使わなければと、反省しているところへ、デジカメサ
イトに落合憲弘氏が連載している「へそ曲がりデジカメ生活」に「作り込まれた
操作性と大人びた画作り、「DMC-GH3」はAPS-C一眼レフを超えた!?」と言う記
事を書いていて、読んでしまった。

大いにヒザを打つところあり、ちょっと疑問のところありの記事内容だったが、よ
り一層GH3に惚れ込み、使うようになりそうである。であれば、ユーザーの一人
として、3か月使い込んだレビューを書いても可笑しくないだろうと思うようになり、
書き留めておくことにした^^;

ただし、GH3のお家芸である動画のレビューではない。静止画メインで使ってい
るのでその評価である。動画は、いずれはと思って、少し撮ってはいても、語る
べき知識が追いついていないのだ。

まず、高感度から。これは落合氏も述べているように、素晴らしく良い。個人的
にはAPS-Cを超えて進化していると思う。これまでEos 40Dや7Dを使ってきた経
験から言ってもそう思う。

高感度について、あるカメラ雑誌では、同じセンサーを使っていると思われるオ
リンパスのE-M5の評価は高いのに、GH3の高感度を低く見ていた。
これは、パナソニックのカメラに対する偏見だろう。確かに、数年前まで、パナ
ソニックのカメラは高感度に弱かった。そのイメージが定着していて、正当に評
価されていないように思う。

GH3になってソニー製と思われるセンサーを使うことで高感度が大きく進歩した
ように言う人もいるが、これはある意味で間違ている。自社センサーのGX1やG5
も高感度はかなり良いのだ。自社センサーの改良、改善も進んでいるし、他の
内部回路の最適化も進んでいるのである。確かにGH3のセンサーは、良いのだ
けれでも、他の部分も良くなっているからこそ得られた高感度の進歩なのだ。

「その2へ続く」


「デジカメ生活を見る」


「桜とチュウリップ」

「チュウリップ」