2014年12月6日土曜日

キヤノンEOS 7D Mark II に触った


EOS 7D Mark II が売れていると言う。一時期、EOS 7Dを使っていた(現在5DmⅢ)のでその進
化ぶりは気になるところだ。量販店で手に取ってみた。

7D Mark II は、当初11月初旬の発売予定だった。キヤノンは、これを繰り上げて10月30日に発
売した。このことは、一日も早く手にしたいとのユーザー心理に応えるもので、大歓迎された。
なにしろ7Dから後継機の7D Mark II 発売まで5年もかかっているので、ユーザーへの配慮を見
せたと言えるだろう。

またキヤノンは、7D Mark II の購入者にバッテリーグリップのプレゼントも行っており、これも大
歓迎されている。


【7D Mark II 正面】

【7D Mark II 背面】

 

では、7D Mark II の主要なスペックを書き出してみよう。

〇撮影素子:約2020万画素、APS-C(22.4mm×15mm)CMOSセンサー
〇撮影感度:ISO100~16000(拡張で25600)
〇シャッタースピード:1/8000~30 秒
〇メモリーカード:CF及びSDに対応
〇ファインダー視野率:約100%
〇ファインダー内水平表示:可能
〇AF測距点:65点(クロス測距点:最大65点)、レンズにより異なる
〇連写:高速連写10枚/秒、静音連写4枚/秒
〇ライブビュー撮影:可能(アスペクト比の変更可能)
〇液晶モニター:ワイド3.0型(3:2)/約104万ドット
〇動画:FHD59.94p/MOV,MP4
〇ボディ:防塵・防滴
〇ボディ寸法他:148.6x112.4x78.2 mm 820g

7Dから何がアップしているのか、主なものを拾い出してみると、画素数、連写速度、撮影感度、
測拠点、液晶画素数、動画のフレームアップ等であろう。

それから、中央測拠点がF8対応になり、エクステンダー×1.4を使ってもF5.6のレンズでAFが使
えるようになった事が挙げられる。これは、7D利用者の大半を占める野鳥や野生動物撮り、ス
ポーツ撮りの面々には大変嬉しい進化である。

たとえば、野鳥撮りに人気のEF400mm F5.6L USMにエクステンダー×1.4を装着すると、35mm
換算で、400×1.6×1.4=896mm、つまり約900mmの超望遠でAFが使えることになったのである。
これなら現行7Dユーザーへ訴求力は充分と言えよう。

実機で10枚/秒の連写や操作性を確認してみたが、実に素晴らしい出来栄えである。これまで
のEOS伝統の操作性の良さもしっかり引継がれているし、安心して使うことができるだろう。野
鳥やスポーツ撮りをしている方には、是非お勧めしたい機種である。

さて、7D Mark II を手に取りながら、ちょと頭に浮かんだことを最後に書いておきたい。それは、
実機に触りながら、この進化に5年も必要だったのだろうか?である。おそらくキヤノンの技術
力なら2~3年で充分クリアできたのではないだろうかと思うのである。

そして、7Dの後継機開発を棚に上げておいて、持てる技術者を使いながら何か別の技術開発
をやっていたのではないかと思ったのである。キヤノンのような大企業になれば常に様々な
技術開発や研究をしていることはあたり前なのだが、あえて7D後継機用の要員を裂いて、他
の技術開発をやっていたのではないかと思ったのである。

それは何か?私はそれをミラーレス機の開発だと推測する。キヤノンは、一眼ミラーレスの市
場に一番遅く参加した。現在市場に投入しているのは、ファインダーの無いMシリーズだけな
のだ。いよいよキヤノンが、EVFを装着した本格的なミラーレス一眼を市場に投入するのでは
ないだろうか?7D Mark II を手に取りながら、全く個人的な妄想ではあるが、そんな風な考え
が頭に浮かんだのであった。

『昭和記念公園イチョウ並木(by5Dm3)』


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2014年11月27日木曜日

FUJIFILM X100Tに触った


11月20日、富士フイルムのX100Tが発売された。X100Tは、X100シリーズの3代目にあたる。初代のX100は、2011年3月5日に発売され、2013年2月23日には、2代目のX100Sが発売されている。代々のデザインはほとんど変わらず、かつてのレンジファインダー機を彷彿とさせるクラシックな風貌をしている。もちろん、機能、操作性は順調に代を重ね、進化が図られている。

【X100T 正面】
【X100T 背面】

X100Tは、現在のカメラの分類上では、コンデジ(コンパクトカメラ)になる。しかし、レンズ交換ができないのでコンデジになるものの撮影素子は、APS-Cサイズを積んでおり、通常のコンデジとは画質が大きく異なるのだ。

基本スペックを書き出すと以下のとおり。

〇撮影素子:X-Trans CMOS II
〇撮影素子画素数:有効1,630万画素、23.6mm×15.6mm(APS-Cサイズ)
〇ローパスフィルター:なし
〇ISO感度:200~6400(1/3段ステップ)、拡張でISO100/12800/25600
〇レンズ:単焦点23mm(35mm換算約35mm)、F2.0
〇撮影可能範囲:約50cm~∞、マクロで約10cm~2.0m
〇露出補正:-3.0EV~+3.0EV、1/3EVステップ
〇メカニカルシャッターSS:4秒~1/4000秒(Pモード時)、絞り制限ありF2で1/1000秒まで
〇電子シャッター:1秒~1/32000秒(P / A / S / M 全モード)
〇連写:6コマ/秒
〇液晶モニター:3インチ、104万ドット
〇ファインダー:光学式/電子式
〇Wi-Fi:有
〇幅x高さx奥行き:126.5x74.4x52.4 mm
〇重量:本体:400g 総重量:440g(バッテリーとSDカード含む)

X100Tは、四角形をしているので、一見するとボディが大きく見える。特にシルバーモデルは、膨張して大きく見える。実は、代々の機種を見る度に、大き過ぎると思ってきた。ところが、今回じっくり手に取り、ファインダーに眼を近づけ、撮影スタイルで構えると、あまり大きく感じなくなったのである。ちょと拍子抜けするほどであった。

そこで、愛用のLUMIX GX7と大きさを比較してみた。GX7は、122.6x70.7x54.6 mmであり、X100Tはこれより数ミリだけ幅と高さが大きいだけなのである。これには驚いてしまった。大きいと思ってきたことが完全に崩れ、良い大きさに思えてきたのだ。

【X100T 上面】

X100Tになって、かなりの所が改良され進化している。特にファインダーは、アドバンスト・ハイブリッドビューファインダーと呼ばれ、光学ファインダーとEVFの切り替えができるのはもちろん、光学ファインダーの時、右下にピント位置がEVFで表示できるのだ。マニュアル時には、その部分を拡大表示させ、ピントを合わせやすくしているのである。なかなか面白いアイデアである。いわば、光学と電子の融合である。

いろいろ試した中で、使えると思ったのは、マニュアル露出撮影(Mモード)の時、ISOオートの設定で露出補正がダイヤルでできることである。これは、愛用している5DmⅢでもGH4でも出来ない。これができればいいのにと思っていた機能なので驚いてしまった。これは、最先端の操作性であり、かなり難しいプログラムの上に成り立っているだろうと推測される。

この露出補正は、量販店の展示機で操作して試しただけなので、どれ程実用性が高いか未知数である。しかし、絞りとSSを決め、更に露出補正が可能なら、使い方次第で、万能なモードになると思う。ひょとすると他社カメラにも広まる可能性がある。

X100Tは、クラシックなデザインと操作性、そして単焦点レンズであることから、鈍足で不器用そうなイメージがつきまとう。ところが、富士フイルムの最先端のテクノロジーが詰まっているのだ。手に取って触りながら、機能の素晴らしさにつくづくそう実感した。

今年のフォトキナ前後に、各社から沢山のカメラが発売された。このブログで取り上げたLUMIXLX100は、案の定人気機種になっている。またファインダーを搭載したGM5も徐々にGM1と代交代しつつ人気がでることだろう。

私もかなり気になっている2機種であるが、今私の心の中には、このX100Tが住もうとしている。X100Tはかなり趣味性が強い、いわばオタクカメラである。それでも、X100Tにカッコいい革のボディケースとストラップを付け、肩に掛けながら、銀座や新宿あたりの街撮りをする妄想が浮かぶのである。果たして妄想で終わるのかどうか^^;


『ある日の多摩川べり(by:GX7)』


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2014年10月23日木曜日

パナソニック LUMIX DMC-GM5に触った


パナソニックセンター東京には、LX100と共にGM5も展示されていた。現在、GM1を使ってい
るので、ファインダー付きのGM5は大いに気になる。ファインダーの見え方はどうか?質感
はどうか?などをチェックしてみた。

【DMC-GM5の正面】

 

【DMC-GM1の正面】

 


チェックポイントは以下のとおりである。

〇デザイン
〇ファインダー
〇操作性
〇質感

【デザイン】
GM1にファインダー付きのモデルが造られるとの噂が流れた時、デザインをどうするのか?
と興味深く注視していた。きっとソニーのDSC-RX100M3のようにポップアップ式のファイン
ダーだろうと確信していた。ところが、ボディに付けた従来タイプのファインダーだったので
驚いた。

デザインを見ると、GM1のクラシックな形を更に発展させ、よりライカ風にカッコよくなって
いた。ファインダーによってボディ寸法は、ほとんど大きくなっていない。横幅はGM1と同
じで、高さが4.6mmだけ高くなったに過ぎないのだ。ファインダーをポップアップ式にしない
でよかったと思う。実に素晴らしいデザインだと関心した。

【ファインダー】
ネットで事前に得た情報では、ファインダーは小さいものの、何とか実用になっていると言
われていた。実際に自分の眼で覗いてみて、かなりしっかり見えるので、実用性が充分に
あることを確信した。

手元にあるカタログでスペックを見ると、4:3/0.195型/約116万ドット/倍率0.46倍(35mm判
換算)である。ソニーDSC-RX100M3のファインダーが、0.39型/144万ドット/倍率0.59倍
(35mm判換算)なので、それよりも若干劣るものの、しっかり視認できるし、実用性は高い。
1日中、ファインダーだけで撮影しても疲れる事はないだろう。

【DMC-GM5の背面】
 
【DMC-GM1の背面】
 

【操作性】
GM1は小さなボディであることから、操作性が犠牲になっている面があった。慣れてしまえ
ば、ほとんど問題ないのだが、慣れない内はかなり苦言を言う人が多かった。GM5はこの事
をしっかり踏まえて改善されていた。

特にサムグリップ、後ダイヤルが付けられたことで操作性が格段によくなった。サムグリップ
によって親指が置きやすくなり、後ダイヤルで絞りやシャッタースピードを変更できる。

また、GM1で不評だったコントロールダイヤルが廃止され、カーソルボタンになり、誤操作
が無くなった。ISOボタンも付いているので、GM1のようにモニター内で変更する必要がなく
なっているのだ。

背面のボタン類は、高さが4.6mm高くなった事を生かして機能的に配置されている。ボタン
配置を覚えれば、ファインダーを覗きながら、自在にコントロールできるだろう。

【質感】
GM5には、3色のカラーバージョンがある。3色それぞれ、正面側に貼ってある革張りの質感
が異なるものの、GM1の質感の高さを引継いでいる。特にレッドとグリーンは、背面も革張
りと同色で塗装してあり、高級な設えを感じた。

ところがブラックは、革張りのテクスチャーが地味に見える。また、背面の塗装も一般的な
黒に見える。このため、見え方がちょと地味に感じた。ただし、このブラックが一番ライカ風
に見えるので、年配者には人気を得そうだ。3色がそれぞれに特徴を持っている。欲しいと
思っている人は、選択に迷うことだろう。


【DMC-GM5の上面】
 

【DMC-GM1の上面】
 

発売は、LX100と同じ11月13日。私的に一番気になっている機種は、LX100なのだが、GM5を
見ると、その出来栄えのよさに気持ちが魅かれる。GM1とLF1を下取りに出せば、買いやすい
のではないかとか、いろいろなプランが頭の中を過る。

また、LX100のライカモデルD-LUX Typ 109も気になっている。高額ではあるが、一流のソフ
ト「Adobe® Photoshop® Lightroom®」が添付されていたり、3年保障なことなどが頭の中で囁く。

まあ、しばらくは静観をしよう。現在、撮りたいモノを撮る機材はほぼ揃っている。写真は、
機材ではなく腕だと、自分にいい聞かせつつ…^^;


『ホーム(GM1の作例)』


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2014年10月13日月曜日

パナソニック LUMIX DMC-LX100に触った


今月8日、有明にあるパナソニックセンター東京へLX100の展示機を見るために出掛けてみ
た。このセンターに出掛けたのは、今回で3回目。GX7、GH4も発売前にここで実機に触って
いる。発売前のカメラを事前にチェックできるので有難い場所だ。

LX100をチェックしたポイントは以下のとおりである。なお、チェックしたのはブラックモデル。
残念ながらシルバーモデルは、置いていなかった。

〇デザイン
〇ダイヤル類
〇グリップ
〇ファインダー
〇背面液晶
〇質感

【デザイン】
デザインは、かつてLUMIXにあったLC1という名機に部分的似ている。手に取ってみると、グリ
ップの形状、上面右肩のカット処理、上面の斜めカットの段差などは、LC1を意識したデザイン
になっていると思った。単純なデザインの復刻ではなく、発展的なデザインになっていると思う。

【DMC-LX100】
【DMC-LC1】


【ダイヤル類】
LX100の操作も、LC1のマニュアル操作を継承し発展させている。撮影に必要な各種操作をダ
イヤルやリング類で設定するようになっているのだ。

レンズ側には、絞りリング、コントロールリングそしてフォーカスモードとアスペクト比を切り替え
るスイッチがある。ファインダーを覗きながら、左手で絞り調整やズーム、フォーカスの調整等が
できる。

ボディ上面には、シャッタースピードダイヤルと露出補正ダイヤルがある。従来のモードダイヤ
ルは備えていないので、絞り優先モードやシャッター優先モードなどは、シャッタースピードダ
イヤルと絞りリングを組み合わせで行う。なお、電源スイッチは、シャッタースピードダイヤルの
横に配置されている。

さて、これ等のダイヤル類の内、フォーカスモードとアスペクト比を切り替えるスイッチは、やや
重く、ボディ側に近いためか、操作しずらく感じた。まあ、現行のLX7でも同じ配置になっており、
慣れれば問題ないだろうと思う。逆に電源スイッチは、従来のLUMIXからすると、軽く感じた。

【グリップ】
LX100の前面には、LC1に似たグリップが付いている。このグリップの形は、GX7にも付いて
いるので、LUMIX伝統の形と言えそうだ。実は、LX100にはもう一つグリップが付いている。
それは、背面の親指を置く場所にあるいわゆるサムグリップだ。

グリップしてみると、前面グリップはもちろん、背面のサムグリップがなかなか良い。親指のポ
ジションが決まるのでとても気持ちがいいのだ。このサムグリップは、すでに他社で採用され
ているものである。使い勝手がいいので、LUMIXでもぜひ今後の機種に積極的に採用して欲
しい。

【ファインダー】
ファインダーは、以前に家電量販店で現行のGX7と同じものだと聞いたので、何の心配もして
いなかった。手に取って覗いて見て、その事が本当である事を確認した。GX7の場合は、チル
ト機構を備えているので、後への出っ張りが大きいが、LX100はチルトしないので、出っ張り
が小さく、上手く納まっていると思う。好印象であった。

【背面液晶】
モニターは、3.0型 92万ドット TFTモニターである。固定式だが、質的には、FZ1000と同じもの
が採用されていると思う。視認性には何の問題も無い。ただ残念なのは、タッチパネルではな
い事に尽きる。

一眼カメラとの差別化をするために、タッチパネルを採用していないと思われるが、コンデジで
も高級機は、タッチパネルにすべきだと思う。ファインダーを覗きながら、親指でAFポイントを
自在に動かせるタッチパネルは、一度使うと病みつきになる。ぜひ、先々にはこの差別化を
止めて欲しい。

【DMC-LX100の背面】
【DMC-LX100の上面】


【質感】
今回、実機を手に取って一番感心したのは、質感の高さである。これまでのLUMIXより一段上
の良好な感触があった。FZ1000の質感には疑問符がついたので、ちょと心配して触ってみたが、
LX100は実に素晴らしい。期待以上の出来栄えだと思った。

大きさ、重さも手に馴染む。ジャストサイズだ。この質感の高さを感じたのは、塗装仕上げに寄
っているのかもしれない。ハッキリした事は言えないが、何か上級さを感じる仕上げを試みて
いるのではないだろうか。


センターの女性担当者は、連日多くの人がLX100を見に来場していると言っていた。ネット上
でもかなり話題になっている。大ヒットするのではないかと予想される。

私の場合、すでに5台のカメラを使っている。全部現役で場面によって使い分けている。ここに
LX100を投入するなら、ちょと整理しないと使い方が難しくなる。購入するとしても、直ぐには買
わないつもりなので、しばらく悩んでみたい。

発売予定日は、一ヶ月後の11月13日。気になる日々が続く ^^;

※10月14日、【グリップ】を加筆


(センター2Fにあるレストコーナー)
 


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2014年10月5日日曜日

Panasonicが一気に新製品を発表 その2


10月1日の発表では、コンデジのLX100の他に一眼のGM5とGM1Sの2機種が発表された。
GM5はファインダー付きの機種で、すでにフォトキナで発表済み。ところが、GM1Sは、フォト
キナでも未発表の機種。

これには驚いたが、GM1SがGM1の新しいカラーバージョンで、内容をリニューアルしたもの
だと知って納得した。GM1Sは、GMの更なる拡販を狙ったPanasonicの戦略だろう。

レンズでは、小型軽量なVARIO 35-100mm/F4.0-5.6と、従来のG 14mm/F2.5をリニューアル
したG 14mm/F2.5 IIが発表された。いずれも小型軽量なGMシリーズの交換レンズとして発
表されたものである。

では、それぞれのスペックを書き出して、簡単に感想を書きたい。

◆LUMIX DMC-GM5
GM5は、好調に販売されているGM1にファインダーを付けた上位機種。昨年のGM1発表会
でファインダー付きの要望を受け、造ることをほぼ約束されていた機種である。ファインダー
好きのオールドファンには、嬉しい機種だ。11月13日発売予定。

【DMC-GM5(レッド)】

【スペック】
センサー:有効1,600万画素(GM1と同じセンサーと推定)
ファインダー(EVF): 約117万ドット
液晶モニター:約92万ドットの3型(固定式)、静電容量方式タッチパネル
ホットシュー付き:内蔵ストロボなし、オプションのクリップオンストロボあり
連写:5.8枚/秒(AFS)、5枚/秒(AFC)
動画:FHD/60p:約28Mbps、60p記録(センサー出力 60コマ/秒)、4K動画は非搭載
バッテリー:DMW-BLH7(GM1と同じ)
外形寸法と重量:98.5×59.5×36.1mm、本体のみ重量は180g
カラーバリエーション:グリーン、ブラック、レッド

GM5は、当初4K動画が搭載されるとの噂が流れていた。これはガセだったわけだが、この
ボディに無理に載せなくて正解だと思う。4K動画は、センサーの連続作動によって、かなり
発熱を伴うので、搭載すると冷却のためにボディを大きくせざるを得ない。小型軽量のGM
の良さがスポイルされてしまうのだ。

4K動画なしでも、充分な訴求力があると思う。何と言っても、GM1譲りのコンパクトなボディ
にファインダーを搭載した事が一番の魅力なのだ。GM1との大きさの違いは、高さが4.6mm
ほど高いにすぎない。これには舌を巻いてしまう。

カラーバリエーションは3種類。この内、グリーンの色がかなり渋めだ。充分吟味された色だ
と思うが、もう少し明るい方が良いように思う。果たして売行きはどうなるだろうか。


◆LUMIX DMC-GM1S
好調に販売されているGM1の新しいカラーバージョン。カラーだけでなく機能や操作性も改良
されているようだ。11月13日発売予定。

【DMC-GM1S(ブルー)】

【スペック】
センサー:有効1,600万画素(GM1と同じセンサーと推定)
液晶モニター:約104万ドットの3型(固定式)、静電容量方式タッチパネル
ホットシュー付き:内蔵ストロボなし、オプションのクリップオンストロボあり
連写:5.8枚/秒(AFS)、5枚/秒(AFC)
動画:FHD/60p:約28Mbps、60p記録(センサー出力 60コマ/秒)、4K動画は非搭載
バッテリー:DMW-BLH7(GM1と同じ)
外形寸法と重量:98.5×54.9×30.4mm、本体のみ重量は173g
カラーバリエーション:ブルー、ブラウン

GM1Sは、ファインダーがないので、現行のGM1と同じ約104万ドットの3型モニターである。ファ
インダー付きのGM5のモニターは、約92万ドットなので微妙な差がある。

それにしても、このカラーバリエーションだけで売れるのかとちょと疑問に思う。現行のGM1との
関係も解りずらい。GM1は継続販売するのか?それともGM1Sへ移行し、カラーバリエーション
を増やすのだろうか?好みの色があるなら購入を勧めたいが、何か釈然としないGM1Sである。


◆LUMIX G VARIO 35-100mm/F4.0-5.6
GMシリーズ用に新たに開発された望遠ズームレンズ。沈胴機構を採用してコンパクト化を図っ
ている。10月23日発売予定。

【35-100mm/F4.0-5.6(ブラック)】

【スペック】
レンズ構成:9群12枚(非球面レンズ:1枚、EDレンズ:2枚)
焦点距離:35-100mm(35mm判換算 70-200mm)
絞り形式:7枚羽根 円形虹彩絞り
撮影距離範囲:0.9m~∞(撮像面より)
フィルター径:46mm
最大撮影倍率:0.11倍(35mm判換算 0.22倍)
最大径×長さ・重量:φ55.5mm×約50mm ・約135g
カラーバリエーション:シルバー、ブラック

現行レンズにG X VARIO 35-100mm / F2.8 がある。これと比べると径で11.9mm小さく、長さは
約半分である。ただし、G X VARIO 35-100mm / F2.8は、超の付く写りをするレンズなので、比
較にはならないが、かなり期待できるのではないかと思う。うっかり買ってしまうかも^^;


◆LUMIX G 14mm/F2.5 II
現行レンズのG 14mm/F2.5を、よりGMに似合う様にデザインを一新したレンズ。
10月23日発売予定。

【G 14mm/F2.5 II (シルバー)】

【スペック】
レンズ構成:5群6枚(非球面レンズ:3枚)
焦点距離:14mm(35mm判換算 28mm)
絞り形式:7枚羽根 円形虹彩絞り
撮影距離範囲:0.18m~∞(撮像面より)
フィルター径:46mm
最大撮影倍率:0.1倍(35mm判換算 0.2倍)
最大径×長さ・重量:φ55.5mm×約20.5mm・約55g
カラーバリエーション:シルバー、ブラック

現行のG 14mm/F2.5と大きさも重さも変わっていない。写りも同じだとアナウンスされている。異
なるのは、デザインと2色展開になったことである。現行のレンズを持っているが、大きさから見
ると、最もGMシリーズに似合うレンズでだ。コンデジに負けないほど小さくなる。GMシリーズを
買う方には、お勧めしたい1本である。


「デジカメ浪漫を見る」


2014年10月2日木曜日

Panasonicが一気に新製品を発表 その1


世界最大規模の写真関連イベントの「フォトキナ2014」が9月16日から21日まで、ドイツの
ケルンで開催された。このイベントに合わせ、各社から多くの新機種やレンズが発表された。

その新機種の一つであるニコンD750はすでに9月25日から発売されているし、キヤノン7D
Mark IIは、11月上旬から発売すると発表されている。

ところが、愛用しているLUMIXは、フォトキナで多くの新製品を発表したものの、国内発表
が行われてこなかった。価格COMの掲示板には、この事に対する苦言が寄せられていた。
果たしてどうなっているのか?と個人的にも気を病んでいたところ^^;ようやく10月1日に国内
発表がされた。

発表は、小出しにするのだろうと予想していたが、何と一気に全新製品を発表した。すでに
フォトキナで新製品は紹介されていたので、内容は知っていたものの、全新製品を同時に発
表したので驚いてしまった。

中には、全く予想していなかった未発表の新製品もあり、二重に驚いた。また、GH4とFZ1000
のバージョンアップまで同時に発表すると言うテンコ盛りの新製品発表であった。業績が好転
しているPanasonicらしい勢いのある発表と言えよう。

今回は、その中から個人的にも一番気になっているLX100について書き出して、感想を書こう。

【LUMIX LX100正面】
 

◆LUMIX DMC-LX100
4/3型センサーを載せた世界初のコンデジ。LX7の後継機になる。一部に一眼のマイクロ4/3を
食ってしまうと言う声もあるが、たぶん共存するだろう。11月13日発売予定。

【スペックの概要】
撮影素子:1280万画素(有効画素)、マルチアスペスト
レンズ:35mm換算24-75mm相当のDC VARIO-SUMMILUX、F1.7-2.8
シャッター:機械式1/4,000秒、電子シャッター1/16,000秒
ファインダー(EVF): 約276万ドット
液晶モニター:約92万ドットの3型(固定式)
ホットシュー付き:内蔵ストロボなし、オプションのクリップオンストロボあり
AFについて:空間認識AF、最速0.14秒
連写:11枚/秒(AFS)、6.5枚/秒(AFC)
動画:4K動画(3,840×2,160、30fps)の記録が可能、4Kからの静止画の切り出しも可能
   (4Kの連続撮影は15分間)
バッテリー:DMW-BLG10(GX7と同じ)
外形寸法と重量:114.8×66.2×55mm、本体のみ重量は351g
カラーバリエーション:ブラック、シルバー

【特徴】
LUMIXにはかつてLC1というコンデジの名機があった。LC1はクラシックなデザインと操作性
でマニアックなカメラファンを虜にした。このデザインや操作性を継承し発展させている。操作
性は富士フイルムのカメラにも似ている。なお、LX100には、ライカバージョンがあり、ライカ
より発売される。

【LUMIX LX100の上面】
 

このLX100は、フォトキナで発表されてから、多くのカメラファンを惹きつけている。その理由は、
4/3型センサーを搭載した比較的小さなボディにF1.7-2.8という明るいズームレンズを載せてい
ることにある。そして、短時間(連続15分)ながら4K動画撮影が可能なことにあると思う。

すでにPanasonicは、レンズ造りにおいて高い評価を得ており、新製品の性能の高さはいつも
話題になる。LX100に搭載されるレンズも、4/3型センサーを搭載しながらF1.7-2.8を実現する
という、他社でにはほとんどないことをやっているのだ。

たとえば、APS-Cセンサーを載せたニコンCOOLPIX A、リコーGRは単焦点でF2.8である。セ
ンサーサイズが近い1.5型CMOS搭載のキヤノンPowerShot G1 X Mark IIは、24mm~120mm
でF2~F3.9となっている。

実際は、少々のF値の違いで撮れるものに大きな差はないかもしれないが、マニアはデータに
拘るので訴求力はかなり高い。

LX100は、かなりヒットをするのではないかと予想できる。今回一番気になる機種なので、価格
動向を注視しなが見てみたい。ひょっとして、買ってしまうかもしれない^^;

※10月4日:撮影素子と4K動画について追記
※10月5日:加筆修正


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2014年8月28日木曜日

LUMIX DMC FZ1000 に触った


GH4について詳しくレビューするつもりが、なかなか進められないので、7月17日に発売された
FZ1000について、印象を書きたい。

すでに家電量販店に行けば、FZ1000が展示されている。気になっている方は、感触を確かめ
ている事と思う。私もレンズ一体型のコンパクトカメラで、4K動画が撮影できる世界初の機種
という宣伝文句につられ、興味深く触ってみた^^;

まず、見た目の第一印象は、デカイである。最近の高倍率ズーム機は、各メーカーともに、焦
点距離が1000mm級になっているので大きいのだが、その中でもダントツに大きい。ネット上で
かなりデカイと話題になっていたが、そこから想像していたものより、かなりデカイ。標準レンズ
を付けた一眼のGH4よりデカイと思う。

 
 


ところが、触ってみると軽い、軽いのだ。見た目から感じるデカさから、重そうに見えるのだが、
これが軽いのでちょっと拍子抜けする。ただ、こうした感想は、日常的に一眼カメラに触ってい
るからだろうと思う。一眼を扱う感覚で見るから、大きさより軽くかんじるのだろうと思う。

FZ1000の機能は、あえて記載はしないが、一眼のGH4とほぼ同じである。搭載しているセン
サーは1インチ(13.2×8.8)であり、GH4の4/3(17.3×13)より小さいものの画素は2010万もある。
ちなみにGH4は1605万画素だから、高画素が好きな人には歓迎されるだろう。

では、感触について、好感持った点と疑問に思った点に分けて書いておこう。

◆好感を持った点

操作してみると、グリップの出来の良さに気づく。ちょと大きめの私の手でも、しっかり握ることが
できた。レンズ径が大きいので、グリップを削るようなデザインになっているが、なかなかいい感
触で握ることができた。

ファインダーは、GH4と同じものが搭載されており、視認性は抜群である。過去のFZシリーズ
では、ファインダーが小さくいろいろな不満が出ていた。今回は、よくぞここまで立派なファイン
ダーを付けたものだと思う。一眼と同じファインダーを搭載しているコンデジは他に聞いたこと
がないので、このことから、PanasonicがFZ1000へ力を入れていることがよくわかる。

また、カメラにいろいろ付いているロゴも整理されている。一眼と同じようなシンプルな表記に
改められており、好感を持った。

◆疑問に思った点

触ってみると、塗装にツヤがない事に気付く。あえてツヤ消しの仕上げにしてあるのだ。一眼
レフでも同じような仕上げがあるので、一概に言えないが、個人的にはもう少しFZ200のような
ツヤのある塗装の方が好きである。見方によっては少し安っぽく感じるかもしれない。

操作性で言うと、モードダイヤルの回転と電源スイッチの作動が軽く感じた。鞄の中等で勝手
に動く可能性がありそうだ。過去、FZシリーズを含め、LUMIXのカメラはいろいろ使ってきたが、
一番軽い作動かもしれない。ちょと不安に思った。

一番残念な点は、背面液晶である。タッチパネル式ではないのだ。ファインダーを覗きながら、
AFポイントを指で動かせることが、LUMIX一眼の大きなアッピールポイントなのに、なぜこれ
がFZ1000に搭載されなかったのか、非常に残念に思った。

概ね書きまとめると、こんな感じになる。疑問に思う点はあるものの、その大きさから来る存在
感は大きい。立派な高級一眼に見える。

現在の売行きはまずまずのようである。。価格COMでは売れ筋10番前後にある。大型なカメ
ラが好きなアメリカや中国では、これからかなり売れそうな予感がする。

子供が居る家庭では、運動会や発表会などの記録にカメラやビデオは欠かせない。FZ1000
があれば、4K動画で記録しておけば、静止画は自在に切り出せる。これまで、ビデオとカメラ
の2台体制から開放されることになる。FZ1000は、子供家庭に最も相応しいカメラであり、お勧
めしたい。

また、気軽な野鳥撮りカメラとしてもお勧めしたい。何しろ連写能力は、GH4と同じなのだ。SFS
なら、12枚/秒の連写ができる。AF追随でも、7枚/秒もあるのだ。GH4のAF追随連写は、レンズ
に左右されるが、レンズ固定のFZ1000なら表記どおりに作動するのだ。野鳥撮りに最適なカメ
ラであり、お勧めしておきたい。


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2014年7月14日月曜日

LUMIX DMC GH4 レビュー(連写を試す)


4K動画から静止画の切り出しについては、2回レビューしたので、一旦終了して、今回は
連写について書きたい。(4K動画から静止画の切り出しは、作例撮りが進んだ段階で再
度レビュー予定)

GH4の連写は、驚くほど進化している。それはいわゆる空間認識AFの搭載によるところが
大きいと思う。連写のスペックを書くと以下のとおりだ。

◆メカシャッター時
高速(H): 約12コマ/秒(AFS時) / 約7コマ/秒(AFC時)
中速(M): 約7コマ/秒(ライブビュー時)
低速(L): 約2コマ/秒(ライブビュー時)

◆電子シャッター時
超高速(SH): 約40コマ/秒(400万画素)
高速(H): 約12コマ/秒
中速(M): 約7コマ/秒(ライブビュー時)
低速(L): 約2コマ/秒(ライブビュー時)

このスペックで注目なのが、中速(M)約7コマ/秒である。ミラーレスの連写は、連写中にAF
ポイントが消えてしまうので、一眼レフ派から敬遠されてきた。

ところがこの中速(M)約7コマ/秒ならライブビュー時と表記があるようにAFポイントが消え
ずに連写できるのである。GH3やGX7にもこの連写は搭載されているが、いずれも4コマ/秒
なので、かなりの進化したと言える。ちなみにフルサイズ一眼レフの5DmⅢは6コマ/秒である。
これは、一眼レフの中級機以上の能力と言えるだろう。

では、実践ではどうか?使えるのか?また、表記には約7コマ/秒としかなくフォーカスモード
の設定が書いていないが、AFFやAFCで使えるのか?気になるところであり、試してみた。

『トンビ(AFCで撮影)』
G VARIO 100-300mm/F4.0-5.6
 
『シラサギ(AFCで撮影)』
G VARIO 100-300mm/F4.0-5.6

結論から言うと、AFFやAFCでも使えるものの、速度はレンズに左右されると言うことがわ
かった。現在、望遠系のレンズは3本所有しておりその結果は下記のとおりである。

〇G VARIO 100-300mm/F4.0-5.6(H-FS100300)
このレンズは、35mm換算で600mmになるので、野鳥撮り等に使っているが、残念ながらAFF
やAFCでは7コマ/秒の速度は出ない。被写体、状況に左右されるが感覚としては、平均すると
約4枚/秒くらいだろう。

〇G X VARIO PZ 45-175mm/F4.0-5.6(H-PS45175)
このレンズもAFFやAFCでは7コマ/秒の速度は出ない。H-FS100300より少し早いものの平均
すると約5枚/秒くらいではないだろうか。

〇G X VARIO 35-100mm/F2.8(H-HS35100)
このレンズは、設計も新しく流石に優秀である。AFFやAFCでも7コマ/秒の速度が出ている
と思う。被写体や状況にも左右されるが、AFSでの連写とほとんど変わらない。

概要をまとめるとこんな結果になる。もちろん、H-FS100300やH-PS45175でもAFSなら、高速
(H)で、約12コマ/秒、中速(M): 約7コマ/秒は出る。あくまでAFFやAFCでの結果である。

一見すると残念な結果に思えるかもしれないが、中級以上の一眼レフでもAFCで連写すると
かなり速度が落ちる。それだけAFCの連写は難しいのである。

GH4の連写は、空間認識AF等によって中級一眼レフを超えるレベルになったと言える。ぜひ、
設計の古いH-FS100300やH-PS45175はリニューアルして欲しい。

ついでに、ここでパナソニックへ注文しておきたい。それは、フォーカスモードAFS、AFF,AFC
そして追尾AFや顔認識AFなどのAFモードとの使いこなし方である。GH4のHPには進化ぶり
をいろいろ宣伝しているものの、フォーカスモードとAFモードとの使いこなしの説明が無いの
である。

これは、静止画だけではなく動画撮影でもいえる。動画には常時AF追随と言う設定までもあ
って、よりややこしくなっている。基本的な使いこなし方の説明、解説をしてほしい。

もちろんユーザーがいろいろ試して、コツをつかむ必要はあるだろう。しかし、基本的な使い方
が示されているべきだろうと思うのである。

『ムクドリの群れ(G X VARIO 35-100mm/F2.8のAFCで撮影)』


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2014年6月5日木曜日

LUMIX DMC GH4 レビュー(4K動画から静止画の切り出し 2 )


前回、静止画の切り出しで、チョウの飛翔シーンを上げた。このことで、GH4ならチョウの
飛翔を自在に追う事ができるのだと、誤解されるかもしれないので、始めに断っておきた
い。それは、不可能である。

チョウの飛翔を撮ったレンズは、望遠ズームレンズの「G X VARIO 35-100mm/F2.8」であ
り、ファインダーでピントを合わせながら、チョウの飛翔を追うことは不可能である。静止画
で一瞬の撮影なら可能かもしれないが、どんな達人でも飛翔シーンを望遠動画で撮るこ
とはできないなだろう。

『4K動画からの切り出し』
 

ではどうやって撮っているのか、カラクリを紹介しよう。チョウの動きをよく観察すると花か
ら花へ飛び回りながら、吸蜜していることがわかる。一つの花に滞在する時間は、かなり
短い。時に長いことはあるが、1~10秒程度だろう。

この生態に着目して、4K動画(MP4(LPCM)100M/30P)は、花に止まっているところで眼に
AFを合わせ撮影スタート⇒飛び去って撮影終了である。従って、1回の録画時間は、1~10
秒程度になる。

たとえば、5秒録画すると、1秒約30枚で記録しているので、5×30=150枚もの静止画が取
り出せるのだ。いわば、静止画の連写(30枚/秒)である。ただし、MP4(LPCM)100M/30P
で記録されており、JPEGで静止画化すると、3,840×2,160=8,294,400ピクセル(画素)とな
り、サイズは1~2MB程度になっている。

撮影は、チョウが花から飛び去れば終了なので、ファインダーからは一瞬で消え去る。
このため、撮影に失敗したと勘違いをしてしまう。実は、消え去る時こそ、飛翔している
わけなので、眼には捉えられなくても、カメラはしっかり記録しているのだ。

この記録を動画で再生しても、一瞬で消え去っているので、ほとんど見えない。ところが、
コマ送りで見ると、チョウの動きを一つ一つ、確認できるのである。この中から、ピントが
合っていて、形のいいものを選び、静止画にしているのである。

録画のAFは、追随しているわけではない。チョウは飛び去る時に、真横に飛ぶより、上
方向に飛ぶ事が多いので、チョウとカメラの距離があまり変わらなければ、ピントはそれ
なりに合っていることになる。

なお、チョウが止まっている時、追尾AFを眼にロックONさせて撮影すれば、もっとピント
確率はよくなるかもしれない。追尾AFは止まっているものならロックONさせやすいので、
ゆっくり飛び去るチョウならいい成果が得られるかもしれない。

前回アップしたチョウの飛翔シーン画像は、カメラ内で切り出したものである。その方法
は、GH4を買った箱の中に入っていた小さな紙片に書かれたものである。その紙片を
画像でアップしたの参考にどうぞ。この方法は、取扱説明書より解りやすいと思う。

 

PCでの静止画の切り出しは、付属CDで提供されている「PHOTOfunSTUDIO」を使って
も可能である。所有するボロPCでは、4K動画を綺麗に再生できないが、静止画の切り
出しは、コマ送り機能を使ってすることができた。やってみるとカメラ内でやるより簡単だ
った。たぶん、私のボロPCでできたので、多くのパソコンでできると思う。


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2014年5月29日木曜日

LUMIX DMC GH4 レビュー(4K動画から静止画の切り出し 1 )


4月下旬、急きょGH3からGH4に買換えた。品不足が言われている中で、馴染みのカメラ店
が都合を付けてくれたのである。

それから1ケ月も経つ。本来ならファーストインプレッションを書いていなければならないが、
空間認識AFや4K動画からの静止画の切り出しなど、GH4には、新しいシステムや機能が
あって、この確認とテストに手間取ってしまったのである。

ファーストインプレッションと言う時期は過ぎてしまったので、レビューとして書きたい。とは
言っても、GH4の中身をまだ掴みきれていない。それだけGH4は、GH3から新しいものが詰め
込まれているのである。

なお、4K動画のレビューは書かない。4K動画を撮ってはいるが、編集したり加工する設備
水準を持っていないのだ。4K動画から静止画の切り出しは、カメラ内でできるので、このこと
について書いていきたい。

ます、作例を上げておこう。(サーバー容量の関係で元画は上げられない。800×450ピクセル
の画像だが、ほぼピントは合っている。動画なので縦横比は16:9である。)



チョウの飛翔シーンを静止画で撮るのは、なかなか難しいものだが、GH4の動画からの切り
出しならこのように比較的簡単に撮れる(撮影するコツあり)。

動画から静止画を得る方法は既存の技術である。過去に私もやったことがある。GH4の静止
画の切り出しが優れている理由は、約800万画素と言う高画素で取り出せること、高速シャ
ッターで撮れば、動体であってもブレの無い静止画を取り出せることにある。

4K動画の露出設定の中にSS優先のメニューがあるので、動体はこれでセットし、必要なSSを
設定すればいいようになっているのだ。作例で上げたチョウの飛翔シーンはこれで撮ったも
のである。SSを1/500秒以上で撮っている。動きの激しいものは1/1,000秒くらいである。

撮影対象よって、必要なSSを見つけることが、静止画を切り出すことを前提にした場合の
4K動画撮影の大事なポイントである。必要以上に高いSSだと、高感度で撮ることになり、画
質の低下に繋がる。

4K動画からの静止画の切り出しは、まだ数回しかやっていない。それでも面白さ、楽しさを
味わっている。なかなか使える機能である。

今回はここまで ^^;

「リュウキュウアサギマダラ?(静止画)」
 


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2014年4月13日日曜日

パナソニック LUMIX DMC GH4に触った


先日、パナソニックセンター東京へ行って、DMC GH4に触ってきた。センターの1Fにある
LUMIXコーナで、30分程いろいろチェックした。

いずれ家電量販店には、実機が並ぶものの、同じ機種に30分も触ることはできない。その
意味で、このセンターの存在は有難い。レンズ交換も自由にさせてもらえるので、欲しい
機種の事前チェックには有難い場所である。

「パナソニックセンター東京」


チェックしたポイントは以下のとおり。
まず、GH4はGH3と同じボディを使っているが、3か所ほど改良されているので、その確認
である。
〇モードダイヤル
〇ファインダー
〇グリップ形状
そして、GH3の発売初期に緩いことで話題になったSDカード扉である。

結論から言うと、いずれも改善されよくなっていた。モードダイヤルは、厚みが増し頭部に
ロックボタンが付けられた。ボタンを押してロックすると、回転を止め固定できるようになっ
ていた。ハードに使う人には有難い改良だろう。

ファインダーは、歪みと色味がよくないと言われてきた。特に個人的には色味に問題があり、
赤の発色が悪く、赤いチューリップが赤く見えなかった。GH4のファインダーで、撮影サンプル
の赤いイチゴを見てみたが、非常に綺麗な赤色に見えた。背面モニターとの色味の差もな
いように感じた。また、接眼部分の部品も大型化され、よくなっていた。

グリップは、内側に少し窪みがつくられ、指先を掛けやすくなっていた。ただこれだけでは、小
指側に深みが足りない点が解消されていない。グリップを大型化すると、付属のバッテリー
グリップも変更せざるを得なくなるので、今回はこれで納得するしかないだろう。

SDカード扉は、パチッと閉まるように改善されていた。ただグリップは時に力が入る場所な
ので、もっとしっかりした扉にして欲しいと思う。ボディの基本形状が変わっていないのでや
むを得ないが、次期モデルでは見直して、もっとしっかりした構造にして欲しいものである。

「14-140を取り付けたGH4」


次に、機能等の進化で次の3点をチェックしてみた。
〇AF
〇高感度時の保存スピード
〇画質

AFは、新たに空間認識AFを導入。これまでのコントラストAF単独から、二つを合わせるこ
とで、更なる高速化を実現したという。センター内という限られた場所であるが、いろいろ
チェックしてみた。連写はAFSで12コマ/秒であり、シャッターを押すと、これまでのLUMIXで
は味わえない軽快なシャッター音を聞くことができた。

個人的に課題と思っている近撮時のAFも、センター内ではほぼ迷うことなく合掌した。センター
内では撮影対象が限られているので、細かいチェックはできなかったものの、かなり期待でき
るだろう。

空間認識AFは、パナソニック独自の新しい技術である。であれば、今後改良する余地が沢山
あると推測される。パナソニックは、バージョンアップに熱心なので、改良が出ればそれで対応
するだろうから、安心できると思う。

GH3の高感度の保存は、時間がかかり、次のシャッターが押せない。GX7やGMにはスト
レスはないが、GH3はちょっとイライラする。GH4を試してみると、当然のことながら、すべて
解消され、よくなっていた。最高感度で撮っても、すぐシャッターが押せる。保存はしているが、
同時進行で撮影できるのだ。カメラ内のバファーメモリーが大きくなったのだろうと思われる。

最後は画質。センターでSDカードは貸してもらえるので、液晶での確認はできたものの、持ち
帰りはできない。背面液晶で拡大表示だけでは正直ハッキリしない。価格COMには、海外で
のサンプルが紹介されたりしているので、個々人で判断されたい。個人的には、多くのサンプ
ルを見てみたいと思っているところである。パナソニックが開発発表で、静止画も進化している
と言っているのでそれを信じたい。

GH4の発売は、今月24日である。今回、予約はしていないのでじっくり見極めたい。それでも
発売記念キャンペーンでは、32GBのSDカードとバッテリーが貰えるので、これには間に合わ
せたいと思っているところである。

「勝鬨橋(センターからの帰り道)」


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2014年3月31日月曜日

パナソニック LUMIX DMC GH4 国内発表


いよいよ3月25日にパナソニックが、4K動画が撮れることで話題のGH4を、国内発表した。
発売は、4月24日からだと言う。GHシリーズは、海外での評価が高く、すでにアメリカや
ヨーロッパでは、予約受付が数週間前から始まっていた。

GH4のスペックがネット上で流れるにつけ、GH3を愛用している私としては、気にしながら
情報収集をしていた。当初流れたGH4の情報では、動画性能(4k対応)のアップが中心で、
静止画の向上はほとんどないとのことだった。

【GH4 正面】
 


動画の向上だけなら、静止画重視なので見送りを決めていたものの、2月7日にパナソニッ
クが開発発表した内容は、静止画が大きく向上しているとのことであった。確かに動画性
能だけが向上することはあり得ない。動画性能が向上すれば、同じセンサーやエンジン
から生まれる静止画が向上することはあたり前である。この発表を聞いて、私の買いモード
スイッチがONに入ってしまった。

発表されているGH4のスペックをまとめると次のとおりである。

〇センサー1605万画素
〇静止画記録:JPEG(DCF/Exif2.3準拠)、RAW、MPO
〇動画記録:MP4 / MOV / AVCHD Progressive / AVCHD
〇ISO感度:ISO200~25600(拡張100)
〇メカシャッター連写: 約12コマ/秒(AFS時) / 約7コマ/秒(AFC時)
〇電子シャッター:約40コマ/秒
〇シャッタースピード:1/8000~60秒
〇AF方式:空間認識AF+コントラストAF
〇MF補助:ピーキング機能
〇ボディ防塵防滴:あり
〇ファインダー:約236万ドット 有機EL(OLED)
〇背面モニター: 約104万ドット有機EL(OLED)
〇ネットワーク:Wi-Fi
〇重量:480g
〇ボディ(幅x高さx奥行き):132.9x93.4x83.9 mm(GH3から変更なし)
ただし、GH3からグリップ形状、モードダイヤル、アイカップの形状を変更

【GH4 背面】
 


これ等のスペックを見ると、GH3にはないがすでにGX7で採用されているものも多い。最高
シャッタースピード1/8000秒やピーキング機能であり、想定どおりである。

私が、GH3からの進化で最も期待しているものは、空間認識AFだ。詳細なメカニズムはわか
らないが、装着したレンズのボケ具合から、ピント位置までの距離をあらかじめ認識してお
くもののようである。そして、最後にコントラストAFで合掌させる。

このAFは、CP+で体験した方の話を聞いてみると、相当早いという。これで、どうしても近
撮時に迷いやすかったAFが改善されているなら最高に嬉しい。これまで、単焦点レンズで
マクロ風に近撮すると、AFが合掌せず迷うことが多かったのだ。改善されているなら、その
ストレスから解放される。

パナソニックのコントラストAFは、ミラーレス一眼の中でも早いAFで知られている。しかし、
AFがNO1のキヤノンの一眼レフからすると、やはり近撮時のAFの迷いがあり、負けていた。
このAFを搭載したことで、キヤノンの一眼レフに並ぶなら素晴らしいことである。

このAFの他、GH3で不満だったファインダーの歪みや色味、メディア扉の軽さ等が改善され
進化していることを期待している。また、4K動画からの静止画の取り出しにも期待している
ところだ。

いずれにせよ早く実機に触って、進化具合を確かめたい。近々、有明にあるパナソニック
センターに展示されるだろうと思う。その際は、実機に触り操作して気になる点をしっかり
チェックしたい。その時は、またここに報告したいと思っているところである。

【夜の光彩】


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2014年3月20日木曜日

OLYMPUS OM-D E-M10 に触った


OLYMPUS OM-D E-M10が2月28日に発売され、いつものように家電量販店で触ってみた。
すでに、アナウンスされているようにE-M10は、大ヒットしたE-M5の後継機ではなく、機能を
簡素化した廉価版との位置づけである。その分、価格も売り出しから低く設定されており、オ
リンパスの戦略がみてとれる。

【E-M10 正面】


まず、E-M10の仕様を簡単に書くと以下のとおりだ。()内はE-M5。

〇センサー1605万画素(1605万画素)
〇ISO感度:ISO200~1600、拡張25600(ISO200~1600、拡張25600)
〇連写:8コマ/秒(9コマ/秒)
〇シャッタースピード:1/4000~60 秒(1/4000~60 秒)
〇ローパスフィルター:なし(あり)
〇ボディ:防塵防滴なし(防塵防滴)
〇液晶モニター:可動式(チルト式)
〇ネットワーク:WiFi(なし)
〇手振れ補正:センサーシフト3軸(センサーシフト5軸)
〇内蔵フラッシュ:あり(なし)
〇ボディ寸法:119.1x82.3x45.9mm(121x89.6x41.9mm)
〇重量:350 g(373 g)


(E-M10 背面)
 


仕様を見てもE-M10は廉価版と言っても、通常使うには必要十分な機能が備わっていている
と言えよう。今流行りのローパスフィルターも「なし」としており最新の機能が備わっている。
ちょと残念なのは、最速シャッタースピードが1/4000なことくらいだろう。

さて、操作性はE-M5やE-M1の流れの中にあり、ほとんど問題を感じなかった。各種ダイヤル類
の操作性も良好である。ボディの質感もなかなかよくて、廉価版という印象を感じさせない高級
感があった。

一番気になったのは、E-M5から使っているレトロ調のデザインについてだ。見てのとおりE-M10
も当然そのデザインを採用している。オリンパスはこのデザインをコンデジでも採用しており、
オリンパスデザインとして、定着させつつある。個人的に好きなデザインではあるが、果たして
このまま次々にこのデザインを採用するとすれば、ちょと疑問も出てくる。

よく考えてみると、カメラのデザインは、各社ともそれぞれに同じ流れのデザインをしている。
キヤノンであれニコンであれ、一眼レフの各機種は世代が変わっても似たデザインをしている。
そう考えれば、 OM-Dのデザインは何ら問題ないように思えるが、デザインがレトロ調で際立って
いるだけに、いわゆる飽きるということにならないかと思うのである。E-M10を手にしながら、そ
んな風に考えてしまった。

今日現在の価格COMの値段は、14-42mm EZ レンズキットで84,455円だ。まだ発売一カ月以内
の製品にしては、低い価格設定になっている。写りはマイクロ4/3の最先端にあり、お勧めの一台
である。

【春を呼ぶ椿】


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2014年2月23日日曜日

FUJIFILM X-T1に触った


2月15日に発売された富士フイルムのミラーレス「FUJIFILM X-T1」に家電量販店で触った。

触った印象は、思っていたより「小さい」である。ネットでも意外に小さいと言われていたので
どうかな?と思っていたが、確かに予想より小さくて軽い。


「X-T1 正面」

デザインもなかなかいい。長年フイルムメーカーとして世界を席巻してきたメーカーだけのこ
とはある。よくカメラを知っているデザインだ。これまで富士フイルムが発売してきたミラーレス
機は、レンジファインダー風の四角いデザインだった。それがこのX-T1で一眼レフ風のデザイ
ンを採用してきた。大きめのグリップを設けたり、大型の望遠レンズを装着するには、やはり
一眼レフ風のデザインが似合う。

写真のとおりグリップは、鷲づかみタイプではない。しかし、手を添えて見ると実に具合よく指
が納まるようになっている。指を斜めに添えるタイプのグリップだが、研究の跡が感じられる
いいグリップである。

デザインの基調はクラシックだ。ニコンDf程ではないが、上面にはダイヤル類が配置され、往年
のカメラファンを喜ばせるようになっている。カメラ好きは、このダイヤル類を見るときっと嬉しくな
るに違いない。訴求力は十分。私もよろめきそうだ^^

「所有欲をそそる上面のダイヤル類」
 

さて、少し操作してみて、ちょっと疑問に思う所があった。すでに各所のカメラ掲示板でも指摘
されているとおり、ボタン、ダイヤル類の操作性が悪い事である。

十字ボタンをはじめその他のボタンの頭が低いため、押しずらいのである。メーカーによれば
誤操作し易いことへの苦情が多く、頭を低くしたらしいのだ。ところが逆に押しずらくなってしま
ったようなのである。ボタンの位置も頭が低すぎて、感触だけでは探しずらい。時に目視する
必要がある。また、指の腹では押しずらく、爪先で押すことがベターかもしれない。

このボタン類の操作は慣れれば、指の腹でも押せるようになる気がする。ちょとしたコツをつか
めばいいように思う。ところが、背面のコマンドダイヤルは、かなり回しずらいと思った。爪な
ら回せるものの、爪で回す気にはなれない。かといって腹では回しずらくイライラした。

このダイヤルは、頭の出が少なくかつ直径が小さ過ぎるのだと思う。もう少し軽ければいいが、
軽いと誤操作に繋がる。なかなか難しいものだ。

もう一点気になったのは、メディアを入れる箇所の扉だ。愛用しているGH3でも緩かったが同
じように、かなり緩くてバタつきがあった。メディア入れは、ちょうどグリップの箇所なのでかなり
気になると思う。

カメラのこうした扉は、全般的にあまりよくない。キヤノンEosの電池部分の扉もかなり開きや
すい構造になっている。扉類は、ユーザーから見るとしっかり作り込んで欲しい箇所なのだが、
メーカーにその認識がないのだろうか。ちょっと不思議である。

前評判の高いファインダーは確かによく出来ていると思う。背面液晶との色味の違いも少ない
ように思った。ただ、ちょとコントラストが高すぎるかもしれない。調整がどの辺まで可能なのか
詳細まで確かめられなかったが、気になったところである。

富士フイルムのデジカメは、コンデジでも一眼でも高感度に強いことを売りしてきた。ミラーレ
スでも、独自のセンサーを使い、かなり高感度に強い。一部ではフルサイズに並んだと言う声
もあるが、そこまでは言い過ぎとしても、ISO6400の画質レベルはかなり高い。APS-CでNO1の
画質なのは間違いあるまい。

X-T1のHPにあるサンプル画像の中には、ISO6400の画像も掲載されている。ISO6400の画像
をサンプルで掲載するメーカーはほとんどないので、富士フイルムの自信が表れていると言え
よう。

発売後のカメラ関係の掲示板を見ると、一部に操作系に対する不満はあるものの、概ね好評
のようだ。果たしてどこまで販売を伸ばすだろうか。気になるカメラだけに気になるところである。



「夕映えのカラス」


「デジカメ生活を見る」