2017年1月9日月曜日

LUMIXの新たな挑戦!


  • DC GH5発表
Panasonicは、1月4日にアメリカで予定どおりLUMIX DC GH5を初めとする新製品を一気に発表した。この発表の中で、世界的に最も注目されているのは、フォトキナ2016で開発発表していたGH5である。現行機GH4からの進化ぶりは、すでにフォトキナ2016で発表されていたとおりで、動画4K/60Pや6Kフォト機能が搭載されている。

『GH5 正面』


『GH5 背面』



特に、GH5はプロ使用を前提としており、動画の仕様は、他社一眼動画を寄せ付けないものになっている。これまで静止画中心にGH4を使ってきた者としては、静止画の進化が気になるものの、動画ばかりが注目されるので、動画を真面目に勉強すべきかと思ってしまう。静止画は話題にもなっていないが、動画がよければ静止画の画質だって悪くないだろうと思う。

GH5の主な仕様を書き出すと以下のとおりだ。

■DC GH5
・センサー:GH5専用に開発、有効画素数2030万画素、大きさ17.3 x 13.0 mm
・フィルター:ローパスフィルターレス
・動画:4K/30p(4:2:2/10bit記録)、4K/60p(4:2:0/8bit記録)
・6Kフォト:約1800万画素秒間30コマの静止画
・連写:高速12枚/秒(AFS)、9枚/秒(AFF/AFC)
・EVF:368万ドット有機EL(0.76倍)
・手ぶれ補正:カメラ内蔵、5軸手ブレ補正システムDual I.S.2
・AF:DFD技術の進化で、さらに高性能になった空間認識AF
・海外発売予定日:2017年3月末
・海外価格:ボディのみ1999ドル
・ボディ寸法/重量:138.5×98.1×87.4mm/約 725g(電池等含む)

残念ながら、GH4と比べると、大きさも重量も増している。また、内臓フラッシュも搭載されていない。これは、4K動画(フル画素撮影)と6Kフォト(ドットbyドット)の排熱処理のためだと言う。静止画の撮影と異なり、動画では、センサーとエンジンが連続で動き続ける。よって、静止画では想像もできない熱が発生するのだ。ある意味、この大きさでよく抑えたものだと思う。これまで、この排熱を最も上手く処理してきたPnasonicだからこそ、完成したカメラと言えよう。

  • DC GF9
この日、発表されたカメラは、GH5だけではなく、FZ80/FZ82(海外名)、GF9(日本名)も発表された。GH5の日本での発売は未定(たぶん3月下旬)だが、GF9は、日本でも今月19日から、販売するという。ただし、本体だけの販売はなく、ダブルレンズキットだけである。このGF9はなかなかカッコいい。写真を見た瞬間、一目惚れしてしまった。だが、先月LX9を買ったばかりなので、買うことはできない(買えない)。

『GF9 正面』


『GF9 背面』


GF9は、トップにかなり大きな段差を設けたデザインになっている。これがなかなかカッコよく見えるのだ。大きさの割には、段差が大きいものの、上手く収まっていると思う。

では、GF9の主な仕様を書き出してみよう。

■DC GF9
・センサー:16M Live MOSセンサー
・フィルター:ローパスフィルターレス
・動画:4K/30p
・4Kフォト:約800万画素秒間30コマの静止画、4Kセルフィ
・連写:高速10枚/秒(AFS)、6枚/秒(AFF/AFC)
・手ぶれ補正:ボディ内はなし、レンズ補正のみ
・メモリーカード:microSDHC
・AF:空間認識AF
・付属レンズ:G VARIO 12-32mm/F3.5-5.6とG 25mm/F1.7の2本
・発売予定日:2017年1月19日
・価格:87,360円(レンズセット、1/9価格COM)
・ボディ寸法/重量:106.5x64.6x33.3 mm/約269g(電池等含む)

GF9は、ボディ単体の販売がない。サブ的に欲しい人は、セットで買って、もし付属レンズが所有レンズとダブルなら、売却する方が賢明だろう。先々には、何とかボディ単体での販売もお願いしたいところだ。

  • LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0
この他、GH5とセット販売が予想されるLEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0 も発表された。

『側 面』

『斜め正面』



概要は次のとおりだ。

■LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0
・絞り開放値:F2.8~F4.0のライカズームレンズの新シリーズ
・レンズ構成:4枚の非球面レンズと2枚のEDレンズを含む、12群14枚のレンズで構成
・海外発売予定日:2017年3月下旬
・海外価格:999ドル

これまで、Pnasonicが発売する4/3用のLEICAレンズは、すべて単焦点レンズだった。今回発売されるこのLEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm / F2.8-4.0が、4/3用初のLEICAズームレンズとなる。今後もこの流れは、加速していくだろう。

  • その他の更新レンズ
レンズは、更に下記の4本がリニューアルすると発表されている。Dual I.S.2と高速駆動へ対応するためのリニューアルである。いずれも3月末までには、発売されそうだ。
〇LUMIX G X VARIO 12-35mm F2.8 II ASPH. POWER O.I.S.
〇LUMIX G X VARIO 35-100mm F2.8 II POWER O.I.S.
〇 LUMIX G VARIO 45-200mm F4.0-5.6 II POWER O.I.S.
〇LUMIX G VARIO 100-300mm F4.0-5.6 II POWER O.I.S.

  • 加速するLUMIX
さて、最後にPnasonicがLUMIXで今後取り組もうとしていることについて、記事があったので、紹介しておきたい。それは、1月5日にAV Watchの「大河原克行のデジタル家電 -最前線-」のインタビューが行われ、AVCネットワーク社イメージングネットワーク事業部・山根事業部長が答えた内容にあった。

記事URL
http://av.watch.impress.co.jp/docs/series/ce/1037593.html

簡単に要約すると
〇パナソニックのデジタルカメラ事業は、2017年4月の組織再編にあわせて、AVCネットワーク社からアプライアンス社に移管。新たな体制でLUMIX事業を加速させる。
〇GH5は、LUMIXが初めてプロフェッショナルをターゲットに開発した商品。今後プロカメラマンに対するサポート体制を構築していく。

と言うようなことが述べられている。これまでもLUMIXは、ミラーレス機を開発したり、4Kフォトを始めたりとデジカメ史に残る仕事をしてきた。これからは、GH5を筆頭に、いよいよプロの要求に応え、プロの仕事に応えるサポートまでもやって行くという宣言なのである。2017年は、LUMIXが新しい挑戦をする元年になりそうだ。

我々アマにとっても、こうしたLUMIXの挑戦は、良い製品、良いサービスとして、還元されるものと期待したい。



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